~あらすじ~
恋人の初代を殺された蓑浦は友人の名探偵・深山木幸吉に調査を依頼。
しかし深山木は初代と同様に密室状況下で殺されてしまう。
全ての鍵は初代の過去にあるのか?
東西ベスト(1985)37位、東西ベスト(2012)27位
~感想~
ミステリマニア面しといて乱歩の長編を初体験。
まずタイトルに反していつまで経っても孤島に行かないことと、2件目の密室殺人のあまりの堅牢さに仰天させられる。
1件目の密室は今や昭和過ぎて全く機能しないものだが、2件目は堅牢すぎて答えが絞られてはしまうものの、意外性とその背景は十分に見事なものだった。
だが本格ミステリなのはそこまでで、待望の孤島に飛んでからはジャンルが変わり、乱歩のもう一つの特色である怪奇幻想が全開に。驚くべきことに映像化されているものの、現代コンプラどころか当時から見ても全力でアウトの胸の悪くなるような表現・設定が目白押し。
それに加えて、なんでも日本ミステリ界初らしい男同士の同性愛まで扱い、何かと人を選ぶ内容だが、自著に厳しい乱歩が最も評価している長編だそうで、物語としてのまとまりは良くできていた。
楽しい話ではないので全くおすすめはしないが、乱歩に興味があれば読んでみるのもいいだろう。
23.5.22
評価:★★☆ 5
恋人の初代を殺された蓑浦は友人の名探偵・深山木幸吉に調査を依頼。
しかし深山木は初代と同様に密室状況下で殺されてしまう。
全ての鍵は初代の過去にあるのか?
東西ベスト(1985)37位、東西ベスト(2012)27位
~感想~
ミステリマニア面しといて乱歩の長編を初体験。
まずタイトルに反していつまで経っても孤島に行かないことと、2件目の密室殺人のあまりの堅牢さに仰天させられる。
1件目の密室は今や昭和過ぎて全く機能しないものだが、2件目は堅牢すぎて答えが絞られてはしまうものの、意外性とその背景は十分に見事なものだった。
だが本格ミステリなのはそこまでで、待望の孤島に飛んでからはジャンルが変わり、乱歩のもう一つの特色である怪奇幻想が全開に。驚くべきことに映像化されているものの、現代コンプラどころか当時から見ても全力でアウトの胸の悪くなるような表現・設定が目白押し。
それに加えて、なんでも日本ミステリ界初らしい男同士の同性愛まで扱い、何かと人を選ぶ内容だが、自著に厳しい乱歩が最も評価している長編だそうで、物語としてのまとまりは良くできていた。
楽しい話ではないので全くおすすめはしないが、乱歩に興味があれば読んでみるのもいいだろう。
23.5.22
評価:★★☆ 5