日曜朝の週刊ニュースまとめのワイドショーでどこもAIG幹部に対する巨額ボーナスを取り上げているが、ゲストのコメちゃんがだれも取り上げていない問題があるのでひとこと。
AIGが税金で巨額の支援を受けているから巨額ボーナスを批判されている。政府支援を断るなら世論はボーナスをいくら払おうと文句は言わない。株主や債権者は言うだろうがね。いったい今回のことでAIGの株主(あるいは資金提供者かな、日本では保険会社は株主じゃないよね。アメリカはどうなっているか知らないが)が文句を言わないのかね。一蓮托生なのかな。
契約で決められているボーナスだからしょうがないとAIGの会長が言うが、どういう契約なのかね。ブルーカラーでせいぜい年間2万ドルかそころの連中なら心情的に雇用契約を言い立てるのはわかる。そう言っても彼らはレイオフされるんだけどね。
一方で途方もない金を受け取っている幹部は契約、契約と言い立てる。彼らの特殊性を考えると雇用契約ではないね、請負契約か何かだろう。
不思議でしょうがないのは、契約にはたいていの場合、不可抗力条項というのがある。戦争とか天災とかの場合は別途協議しなおすというものだ。こういう条項はなかったのかね。なければそれ自体が異常ではないか。
ボーナスにケチをつけるのは自由主義経済に反すると反論する。たしかにね。政府援助というのも自由主義経済に反するものだ。アメリカの政府支援は即刻回収するべきだ。それでこそ、アメリカは自由主義経済、資本主義経済の本家である。
AIGをつぶしてもアメリカは生き残れるか、生き残れるならおつきあいを続けてやろう。