東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

いささか粗忽なきらいが

2013-12-21 10:25:08 | 国際・政治

先(セン、前回)述べたように、石原氏は新しいホビーホースとして橋下徹氏に飛び乗ったきらいがある。

石原氏が猪瀬氏を副知事にしたのは、明確な思惑があってのことで、成功したといえる。簡単にいえば、都庁の官僚群をどやしつけるためであって、誰でもよかったのである。石原氏は最初テリー伊藤氏に副知事の声をかけた。断られて上昇志向の(出世願望の)強い猪瀬氏に落ち着いたわけだ。

石原氏が猪瀬副知事に期待した役割はさして難しいものではない。そのままならよかったのだが。

ところが、新しいホビーホースの出現ですっかり嫌になっていた都知事を抛り出した。あとはどうするかとマスコミに聞かれて、深く考えもせずに「猪瀬氏」とつぶやいたのだろう。

都知事がやれるかどうかは、副知事で「きわめて特殊な石原氏から与えられた仕事をこなすこと」とはまったく違う。石原氏の「推薦」はきわめて軽はずみなものだったと言える。


石原慎太郎氏の燃え尽き恐怖症

2013-12-21 07:25:58 | 国際・政治

50代でも同じ仕事を10年もしていると燃え尽き、無感動になる。石原氏は四期16年マイナス二年だったかな、14年もやっているわけだ。

知事の任期が終わったら何をしようかな、正確に言えば何かすることがあるかな、と一種の恐怖感をおぼえて当然である。それは生き甲斐ともいえるかもしれない。とくに80歳ともなれば仕事のないことはボケにつながる。

そこに平成の天一坊橋下徹君が颯爽と登場した。これだ!と思ったのだろう。知事を辞めて相乗りした。この行動をかって、源三位頼政の反乱に例えたことがある。清盛に対する源氏反乱の口火を切った武将である。

頼政はまた新古今和歌集にも何種が収録されている歌人である。作家でもある石原氏に似ている。また突拍子もない、成算のない政治行動に超高齢(頼政70歳)で飛び出すところが似ている。

そして、私は彼の前途に不安を表明したのだが、どうやらそうなりつつあるようだ。維新の会は頼政にとっての奈良の僧兵集団のようなものである。宇治川の決戦までは追い詰められていないようだが、前途の展望はひらけていない。