東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

ハノイでのポーカー・ゲーム一方的な勝負に終わる

2019-03-01 14:28:15 | 東アジアの悪友

 マスコミでは米朝会談のいきさつについて種々さえずっているが、ゲストコメンテーターの中には部分的にまともなことを言う者あり、トンチンカンな解説をするものもあり、にぎやかなことでご同慶に堪えない。それなりに若干の意味はあるのだろう。

  要するにこれはポーカーゲームみたいなもので、トランプの腕のほうが格段に上で勝負にならなかった。前にも書いたが、トランプの思惑としてはどう転んでもそれなりの効果を見込んでいた。いい手のようにチラつかせながら初心者の田舎者を幻惑し、潮時を見てさっとゲームを流してしまう。トランプはあの結果で損をすることはないだろう。一方キム氏のほうはじわりじわりとダメージが効いてくるだろう。

  だいたい海千山千の七十歳を超えた老爺が三十あまりの若造に歯の浮くようなお世辞を振りまいて持ち上げる。言われたほうが、こりゃ何かあるなと警戒するのが普通だ。ところがすっかりいい心持になってしまう。いわゆる位攻めという古代政治からある陳腐な常套手段である。