栃東が優勝した。日本人力士が久しぶりに優勝したのは、まずはめでたい。これまで安定していた朝青龍が大負けしたからだ。負けた相手を見ると黒海、白鵬、安馬と三人もが『外国人』だ。優勝した栃東は朝青龍に勝っているが、他の日本人力士は負けている。
栃東も横綱になるなら、来場所が最後のチャンスだろう。年齢もそうだが、そろそろ日本人力士が優勝争いに食い込むことは、外国人力士が力を付けてくるにつれて、難しくなるだろう。アメリカの大リーグでも非アメリカ人が3割を超えていると聞いた。プロだから強い力士が活躍したほうが面白い。
朝青龍も白鵬に右腕をロックされて投げられて負傷しているようだ。終盤ではまったく粘りがなくなった。もうすこし、様子を見ないと分からない。もっとも、乱暴な相撲をしても怪我をしないという不死身さが横綱の強さの一つだったから、今回の怪我も力の衰えを示しているのかもしれない。
露鵬は来場所も活躍しそうだ。幕下優勝したバルトも秋場所あたりでは入幕しそうだ。これはべらぼうに強くなりそうだ。
今場所は取り口が変ってきたように感じるが気のせいか。両腕で相手の肘をロックして投げ飛ばす技が何番かあった。いままでこういう荒業はあまり見なかったような気がする。もっともずっと昔のことは知らない。最近まったく見なくなったのが『さばおり』だ。打っちゃりもあまり見ない。
今場所もう一つ目立つのはマワシをとるといきなり投げを仕掛けるのが多くなった。これでずいぶん番狂わせがあった。露鵬が琴欧州に勝ったのもこれだ。