お久しぶりです、とテレビを見て言えたのは特徴ある顔の輪郭のせいである。
化粧はまったく変っている。これが成人のマジョリティを占める縦長の顔だったら分からなかったであろう。小泉さんのマドンナで幅広の人は始めてだろう。田中真紀子、川口順子、小池百合子みな標準の面長である。
数年前までよく政府が乱造する**審議会風景の放映で猪口さんはテレビに登場していた。
特徴のある顔と特徴のある化粧、満面の笑顔で画面いっぱいに迫る。その意味では彼女の当時のコスメティック・アドバイザーは成功したといえる。よく言えば、歌舞伎役者の白塗り化粧を、あるいは島原のおいらん化粧を政府審議会に持ち込んだわけだ。テレビのカメラマンも彼女に焦点を当てないとハレーションをおこすからだろう。
悪く言えば厚塗りのたぬきということだ。まさかあの悪趣味な化粧が普段の彼女の趣味だったということはないだろうと思うがどうだろう。その効果があったのか、小泉さんの思し召しにかなって、なにやら大使職にありついた。しばらく、見かけないと意識したわけではないが、今度の衆議院選挙で出てきて、そういえばしばらく見なかったなと思ったのである。意識の流れというのは書くと長たらしくなるね。
あの白塗りは審議会でのテレビ写りを意識したものか、あるいは普段も彼女の化粧なのか、さすがに外国では通用しなかったのであろう。今度見たら普通の化粧になっていた。しかし、丸顔は相変わらずだ。当たり前だ。丸顔の女性というのは扱いが難しい。もっとも癖馬乗りに定評のある小泉首相だ。うまく乗りこなすだろう。田中真紀子を乗りつぶしたように。
彼女の実力は? 競馬でいえば叩かれて一変したかどうか、これからの仕事でわかる。