歩道での自転車の危険性について最近警察でもようやく取り締まる気になった。二、三日前の報道で、警察庁は全国に自転車の危険走行を摘発するように指示したそうだ。
大体、自転車は歩道を走れないことになっているはず。例外的に地方自治体の条例で認めたのがダラダラと今日に至っている。余輩の記憶が正しければ、あれは昭和30年ごろのことであった。歩行者に気をつけて、歩行者優先の原則を遵守して歩道での自転車の走行を認めたのは。
今日では自転車に乗っている連中は自転車優先だと思っている。後ろからいきなりベルを鳴らす。いきなり猛烈なスピードで追い抜く。ちょっと歩行者がわきにそれれば大事故になる。それは歩行者が悪いと思っているに違いない。大体女はベルを鳴らすね。若い男、高校生なんかはスピードを出して無言ですれすれに追い抜くようだ。
腹が立つのはスピードが出そうなスポーツ車で歩道を得意に走るやつだ。そういうのは車道でスピードを出したらよかろう。そういうやつに限って臆病だから歩道でスピードをだす。
車道でも一方通行を全速力で逆方向に走る馬鹿がいる。大体、一方通行だと車の走行方向を注意するから反対側から猛スピードで自転車が来ると衝突する。何度がそういうひやりとする現場に出くわしたことがある。
若い母親が振り分け荷物のように前後の荷台に幼児を乗せて走る。あの神経はよく分からない。子供が危ないと思わないのかね。
自転車メーカーには歩道では7,8キロしかスピードが出なくてブレーキのよくきく車を生産するように義務づけたらいい。
歩道を市民が自転車を気にせずにそぞろ歩き出来るのが品格ある大都市だろう。高齢化社会でリュックを背負って町歩きする老人が多い。ますます歩道は老人であふれるだろう。今のまま歩道での危険な自転車の走行を認めていると、高齢で骨が弱くなった老人が事故にあう危険性が増してくる。彼らは骨折などするとそのまま寝たきりになることが多い。それを機会に痴呆になる例も多い。介護医療費も増える。国家財政を圧迫する。
あらゆる観点から考えて自転車の歩道走行を許す時期は過ぎ去った。