どうやら米国産牛肉が大手を振ってこの国に入ってくること になるようだ。結局のところ、輸入停止された理由は忖度されることはない。わが国同様輸入停止をしていた台湾や韓国や香港などの輸入再開では、違反例がある一方で経済制裁を何度もちらつかせている。米国はノータリンではあるが、強大な力と金がある。
米国に感染牛がいないことが確認されないかぎり輸入停止を解除すべきではない。米国には十分な検査体制はないし、これからもやる気がない。どの牛を検査対象としてきたかも不透明だし、牛の月齢や種類も示されてはいない。BSEが発見されないのは搾乳牛の検査が極端に少ないからである。輸入再開は小泉首相の訪米の手土産だと誰もが思っている。こうした見方はシロウトの方が的を得ていることが多い。
今回のことに関して、新年度に向けて半数の委員が辞めたことで知られる食品安全委員会は蚊帳の外にある。委員会で決議された内容に関ることではないとしているが、ここにもとり急ぐ姿勢が見られる。自国の検査基準で輸入農産物を規制できない情けない国である。国内外の差別である。拙書「そやないよ獣医さん」新風舎刊参照http://www.creatorsworld.net/okai/