あれだけの、非組織的集団あるいは個人の集まりが、首相官
邸に集まって「大飯原発再稼働反対・脱原発」を訴えた。
あらゆる世論調査でも、脱原発の声は70%以上あり圧倒的である。脱原発は今や日本の民意と言える。
その民意が反映される場所がなくなってきた。小選挙区制は、政党の締め付けに従わなければ、国会議員は自らの存在を危うくする。
所属党の決めたことは服従するしかないのである。政治理念をかなぐり捨てる勇気などない。その意味に限って、小沢新党に流れた議員は評価してもよい。
小沢は反消費税と脱原発と、ほとんど突然の変心をしたことは、評価するべきではない。小沢は民意に敏感になり橋下にも秋波を送る。民意をくみ上げることと、ポピュリズムとは同じではない。
マニフェストを、いとも簡単に否定しておきながらも、それを認めようとしない野田ドジョウ政権である。国民の声は、選挙を通じて政策を選択したのである。ハズである。
ところがこのマニフェストは3年もすると、しらを切られた政権によってつぶされてしまったのである。民意の届くところがなくなった。
せめてとささやかに行われたデモも、20万人になっても届かない。手段すら奪われた。
共産圏あるいはかつての社会主義国家を、非民主国家と呼ぶ節があるが、日本はまさしく民意の受け皿をなくしてしまった。非民主的国家と言える。
国会議員が政党の枠の中でしか行動できない現状は、消費税、原発、TPPなどそれぞれの政党に存在する、賛否の論議すらかき消すことになる。
民意を反映することもできない、硬直化したシステムが永田町に居座り続けている。
フォトアルバムに<花の名山、西別岳>をアップしました。