そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

非武装国家から武装国家へ

2014-06-17 | 安倍晋三

集団的自衛権などと、持って回った言い方がおかしい。もうすっかり慣れっこになってしまったが、自衛権などと直接的でない言い回しは事の本質を覆い隠すものである。しかも集団的となれば、まるで正義の集団のように振る舞うかのようである。
Photo 東京外語大教授で国連など海外支援の経験が深い伊勢崎賢治氏の言うように、非武装国家が武装国家になるのだと理解すれば解り易い。集団的自衛権は有するが、憲法上行使できないとする従来の見解は、平和憲法と自衛隊を持つ国家の最低限の歯止めであった。
安倍首相が取り乱しながらも急ぐ、集団的自衛権の容認はまさしく、世界に非武装国家として得た信用をかなぐり捨てて、日本が武装国家に変貌することを意味する。
こうした国家の根幹に関わる変質を、与党協議という枠内だけで進める危うさは、極めて問題である。国民もいなければ、国会議員もいない。憲法を解釈だけで思うように変える行為は、立憲国家を否定することでもある。
日本がついに武装国家になる。そのように捉える方が解り易い。ついに日本は武装国家に変貌する。
そういえば原則禁止されてきた武器輸出もできるようになったし、特定秘密保護法もできたし、国家安全保障会議もできたし、何よりも野党の多くの賛同も得られた。ぜーんぶ、安倍晋三がやったことである。
すっかり日本が武装国家に変貌した後で、憲法が国の形に合っていないないから変えましょうということになるのであろう。

平和憲法、民主主義、立憲主義はもう過去のものになったのか?そしてこの変貌は、国民の多くが望んだことなのだろうか?


羅臼港

春誓い羅臼港