北朝鮮による拉致問題が大きく動きそうである。拉致被害者全員生還などとは、とてもじゃないが無理だろう。既に死亡している者もいるだろうし、拉致事実の報告すらなく殺害されている人物については、資料など全く存在しない可能性もある。全面解決を旗印にするべきではない。
今回の北朝鮮による捜索は、かつてない組織的対応がやられるようである。
こうした交渉や取り組みに対して、報告など信用せずに騙されないようにやるべきとの意見もある。その都度検証を行ったり、裏どり等を繰り返すようなことはせず、向こうの報告は真摯に受け止めるべきである。
これまで何度も騙されて来たり、さらなる事実秘匿が行われたりしたこともある。何かしら理由を付けて、椅子を投げ出したこともある。突如核開発やミサイル発射でご破算になったこともある。
しかし、だからこそ、彼らの取り組みを信用する態度を強く見せる必要
がある。誠意を持って取り組んでもらいたいなどと発言は厳に慎むべきである。そうすることの方が、裏切り防止に張るし彼らも、自らの責任を公開させらえることになるからである。
北朝鮮にとって、拉致問題は前権力者の負の遺産である。それに取組のであるから、かなりの期待を日本に寄せるであろう。見返りとして、経済制裁解除や経済支援あるいは朝鮮総聯の本部買取問題もあるだろう。国際的な孤立の壁をどこからかでも、崩したいのであろう。
北朝鮮は解決して欲しいことが数えきれなくある。これらの解決の糸口を、日本に頼ろうといているかに見える。
交渉カードは北朝鮮にあるのではない。日本にあるのだ。これを、日本が尖ったままで、疑いの行動を並行して行うようだと、そうした有利な内実を放棄することになる。
騙されてもいい。騙したり脅したりするよりよほどましである。北朝鮮を信用することでしか、拉致問題解決の道は開かれない。多少のプライドなど捨てるべきで、実を取るべきである。
羅臼港
春誓い羅臼港