そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

単なるテロ集団ではないイスラム国(ISIS)

2015-01-06 | イスラム
シリアとイラクに強力に勢力を拡大する、イスラム国(ISIS(Islamic State of Iraq and Syria))である。この凶暴さで世界の脅威となっている。もう一つ彼らの隊列に、先進国などの若者が参加していることが、これまでにない無気味な恐怖となっている。
イスラム国は、これまでのテロ集団と全く異なる組織であることを知らねばならない。

いくつかの特徴を以下にまとめてみた。
1、イスラム国の母体になっているのが、オサマ・ビンラディンのアルカイダであるが、アルカイダが地下組織であったのに比べて、イスラム国は可視的国家を目指す集団である。従って行動が具体的である。自爆テロを繰り返す、場当たり的な集団とは根本的に違うのである。
2、かつてのイラクのフセインを支えていた、バース党が主体の組織であり、正規軍は管理能力が高く規律があり、軍事的統率力が高い。更には、イラク軍やシリア軍から武器を奪って効率よく戦っている。要するに、戦闘能力が高く、もうすでに一つの国家としての戦闘を行っている。
3、宗教的な統制も行き届いている。最高指導者のアブバクル・バグダディは、かつてアメリカ軍に拘束され、拷問を受けた経緯があるという。スンニー派でも最も厳格な、サフィー主義者でカリフ(現実の指導者)の言葉には、絶対的服従・忠誠心を持つ集団である。奴隷制を布いたり、女性の販売まで行っているようである。集団処刑の様子をネットで公開し、恐怖政治を行っている。
4、一日3億円以上の潤沢な資金を持つ。スンニー派の支持者ばかりではなく、いくつかの油田も確保している。通貨さえ発行している。経済的封鎖は効果がない。

イスラム国は、この地域では最も強力な軍隊であると言える。欧米からの軍事的支援がなければ、イスラム国を軍事的に制圧できる可能性はない。
イここにきてスラム国の台頭を許したのは、マリキ前政権の容赦ないスンニー派弾圧である。アメリカは、空爆に踏み切る条件に、マリキの退陣を要求している。オバマは地上戦には踏み切らないだろ。しかし、空爆による効果は全く期待できない。アフガンなどに見られるように、民間人の被害者が増えてアメリカに対する抵抗が強くなるだけである。
イラクの半分以上を占拠し、最近はクルド自治区まで勢力を拡大している。イスラム国の主張は、第一次世界大戦まで遡り、欧米列強のかつての支配すら問題にしている。ある部分では支持者も少なくはない。
複雑な中東情勢の中で、相当の期間解決が困難な問題を彼らは突きつけている。

コメント (3)
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