そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

イギリスの酪農が危機状態

2015-01-14 | 国際・政治
以前にイギリスの酪農家のデモを書いた。今またイギリス酪農が危機的状況になっている。
BBCのネット報道などによれば、1,000戸以上の酪農家に今月乳代が支払われていないとのことである。先月だけで60戸もの酪農家が休業した。今年は粗飼料の出来が悪く、一般酪農家は生産量を落としている。更に購入飼料の負担によって、経営が苦しくなっている。そこに来て乳業会社の乳代の未払いである。上記のグラフはわずかこの13年の酪農家戸数の減少である。驚異的に減少している。
海外資本などが入り込んで巨大な酪農業者が出現して、乳業会社が一般酪農家の牛乳を買うことができないようになった。海外情勢も厳しく、とりわけ中国の進出で乳価が暴落したと報じている。
ロシアからの酪農製品輸入禁止や、スーパーマーケットの低価格競争も影響している。イギリスの牛乳は、オレンジジュースの3分の1程度である。
ここにTPPに甘い言葉を国民に投げかけて、参入を試みようとする日本の未来像があるように見える。酪農家だけではなく乳業会社も被害をこうむることになる。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港