そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

報復の思想を披歴する石原慎太郎、イスラム国の存在をを肯定する

2015-01-23 | イスラム
政界を遅すぎる引退をした石原慎太郎が、自分勝手な論理を展開している。産経新聞の正論で、石原は、有色人種がキリスト教国の暴力支配によて侵害され、今日に至っている。と持論を述べている。
白人たち、キリスト教の国々が、世界を侵略し支配したというのである。歴史的事実は、文明の格差あるいは軍事力の格差が、アメリカやアフリカを支配した。そうした事実を根拠に、イスラム系諸国がキリスト教諸国がら反撃を受けているというのである。
今回の邦人二名の人質事件もその流れというのである。NOと言える日本でも彼の主張の根底にあるのはは、民族主義と「報復」である。
石原の主張は、やられたからやり返すのは当然という、報復の論理である。武力が民族や文化を破壊したのであるから、暴力による報復が起きて当然というのである。
これでは新たな武力支配が生じるだけである。こうした報復の思想はまた新たな暴力や報復を産むのである。石原には人権も国家や民族の下に置かれている。暴力が時空を超えて過去の被害を理由に報復するのであれば、人類は何も歴史に学ばないことになり、石原はこれを肯定するのである。
イスラム国には、1万人を超えるヨーロッパから、石原の言うキリスト教国からの戦闘員の若者が少なくない。良くも悪くもグローバルになっている。姑息な一国民族主義を根に持つ、軍国少年の考えなど今さら何の意味もない。
本論の冒頭で、石原はイスラム国を肯定するものではないと断っているが、内容として彼は肯定しているのである。情報が一瞬にして世界を駆ける時代に、いまだに民族主義やナショナリズムの存在を肯定する、極めて愚かな主旨の論文、時代錯誤も甚だしく未来を見つめない主張と言える。平和も未来も考えることのない石原の主張である。
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