そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

甘利は守ってくれるのに舛添野ざらし

2016-05-17 | 報道
雲隠れして久しい甘利明前経済再生担当相である。睡眠障害がいつまで続いているのかわからないが、あんなにTPP交渉を懸命にやっていた男の、国会での敵前逃亡である。戦前に軍隊なら即刻死刑になるところである。どう考えてみてもあっせん利得罪は黒である。あまりにも証拠が揃いすぎている。安倍現政権はのらりくらりと、甘利の擁護にいとまない。

舛添要一東京都知事の政治資金問題というより公金横領に近い、セコイ男のセコイ金と政治の問題である。文春が舛添がヨーロッパに視察という名の大名旅行をすっぱ抜いたのはもう一月も前のことである。5千万円もの出張である。ホテルや食事の超一流の豪華旅行を報じたが、マスコミはあまり動かなかった。
ところが、家族の新年の会食や別荘へ公用車でお帰りが報じられたら、一斉にマスコミは特集を組んでこれでもかと叩きだした。奇妙な構図であるが、この男にはバックがいない。むしろ逆である。
猪瀬が金の問題で退陣して舛添は自民党の推薦を取り付けた。前回の安倍政権が選挙で敗北すると、窮地にある出自政党を良いだけ批判し党を飛び出し「新党改革」を立ち上げた。自民党は除名したのであるが、落ち目の自民党から数人の国会議員を集め政党要件を満たした。根のない政党はすぐに消滅状態となって、代表の舛添は政党助成金をまんまとせしめて国会議員を辞めた。公金の横領であるが咎める法律はない。
都合のよいタイミングで東京都知事選挙があり、タレント活動のお盛んで顔の売れていた舛添が当選した。自民党は勝ち馬に乗った格好であるが、安倍晋三は本来の主張に沿うなら思想的に近い田母神を推薦するべきであった。
舛添は以前にも都知事選には立候補して、自民党の鳩山邦夫を落選させている。東京都の自民党にはその時のしこりもあり、推薦したが良好な関係とは言えない。
つまり、どうも今回の舛添叩きは極めて不自然な流れになっている。東京オリンピック誘致に全く関係なかった舛添は、甘い汁を吸いたいのであるが、そうはさせじと反作用があるのではないか。内部リークが多すぎる、些末な金の問題である。
ここにきて、国会議員だった当時、絵画の購入などで政治資金の問題すら浮上するという不自然さである。好きなだけ自民党を手玉に取って綱渡りをしてきた舛添には、甘利のように擁護してくれるバックがない。このまま居直り続けるには相当の覚悟がいる。辞任は時間の問題のように見える。
コメント (2)
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