そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「本当のこと書いた報告書なんか受け取れるか!」という麻生太郎という政治家の無作為

2019-06-12 | 国際・政治

麻生太郎が2000万円貯めなければならない、という金融庁金融審議会の報告の受け取りを拒否した。麻生が自ら諮問した審議会の報告書の受け取りを拒否したのである。何のために諮問したのかわかっていない。前例のない麻生の乱行である。不都合な真実をあからさまにされ、選挙が近づいた政治的背景で断った。
報告書が出た時点では、褒めちぎっていた麻生太郎である。年金問題として浮上すると態度が一変した。報告書には目を通していなかったと平気で言ったり、内容は不適切だったと述べた。
報告書は不適切であるを連発したが、”不適切”とは、「取り扱いの仕方が不味かったりふさわしくなかったりする・こと(さま)」と広辞苑に記載されている。つまり麻生も安倍も、”不適切”を繰り返したが、報告書の内容は間違っていなかったということである。拒否するのは政治的理由しかない。政治的に年金は安倍晋三にとって鬼門である。
今回は国民すべてが対象になる年金である。なかったことにしようとしてもあからさまになった年金の問題は消えない。安倍の言う100年安心は制度のことであって、国民のことではない。年金は賦課制度になって、足らなくなれば払わなければいいのである。制度はどんなことがあっても安心である。国民は不安の中にある。自ら金貯めろというのである。この報告書の内容は正しい。受け取りを拒否する理由にはならない。

麻生太郎が報告書を拒否したもう一つのポカは、年金の減額を明らかにしたこの報告書は年金問題が主題ではない。金融庁金融審議会が「高齢社会における資産形成・管理」を検討する市民ワークグループを招請したのである。メンバーは証券会社など資産形成専門家たちや学者たちで構成されている。12回もの審議を重ねた報告書内容の目的は、資金運用と称されるタンス預金の引き出しである。
高齢者のお金を市場に出させるためのものである。小額投資を税制優遇させよというものである。そうすれば2000万円たまるぞと言うものである。
ところが、年金額が落ち込む現役40代は17%が、されに減額される30代になれば25%が預貯金ゼロ世帯である。この世代は2500万円と3000万円の預金が必要となる。
預金が出来もしないこの世代は現在でも半数が非正規雇用である。彼らの救済こそが、年金を安定させ少子化へ道を閉ざすことになる。彼らの多数を貧困層、無預貯金世帯に追い込んだのこそが政治的無作為である。いみじくも賦課方式がそれを洗い出したのである。

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