
北朝鮮がこの2週間で、ミサイルを10発も飛ばしている。明らかに国連決議に反しているが、トランプはお構いなしである。短距離ミサイルは構わないと金正恩に伝えてある。トランプは北朝鮮の核につても何一つとして注文を付けていない。できなかったといった方がいいか、容認しているとするべきかはわからないが、金正恩に丸め込まれたといって良い。急遽板門店で会おう、そしたら世界はびっくりするぞ、と声かけて金正恩が乗ってきた。彼はトランプのご機嫌の取り方を心得ている。
トランプの金魚の糞となっている安倍晋三は、命を受けてだんまりである。「日本の安全保障上問題はない」を繰り返すざまである。ここまで下僕化するとは思わなかったが、山口と秋田のイージスアショアもこの際断念すべきである。それができないのは、日本の防衛のためでないからである。そういえば、警報が出て頭を抱えてしゃがみ込む、ドリフターズのお笑いのようなポーズは、今回はとらせていないようである。
その一方で、トランプは明らかに核を所有していないイランには唐突の核合意離脱し経済制裁をし、イラン危機に励んでいる。自国の船は自分で守れと有志連合を提案している。イギリスだけが手を挙げた。有志連合は自国の船だけを守らないのだろう。有志連合という矛盾した言葉が駆け巡ているが、トランプには次の手がなく宙に浮いた計画になろう。
ホルムズ海峡を経由して東南アジアの多くの国は石油を輸入している。うかつに手を出せない。そもそも今回の危機は、トランプが引き起こし、演出した危機である。
世界をこうした対立構造で俯瞰しようとするのが、トランプである。核兵器禁止条約をボイコットした安倍晋三は、口実にした核保有国との橋渡しを北朝鮮でもイランでもやるべきであるが、何もやらない。他国の指導者に指示を受けてこの国の首相は動くしかないのである。