核兵器禁止条約をボイコットした安倍晋三は、日本は核保有国との間を取って核廃絶を目指すというのである。立派でないか。アメリカの核の傘などおくびにも出さない。それでは具体的に安倍晋三はどんな風に取り組んできたか見てみよう。
8カ国が石油産出国のイランをやっと説得して得たイラン核合意である。オバマがやったことだと、イスラエルの支持を背景にトランプが一方的にこれを離脱した。
イランは歴史的にも親日国家である。その日本の首相で、トランプの傀儡とまで揶揄される安倍晋三はアメリカ説得の格好の立場にある。ところが安倍はトランプに、仲介どころか説得に出かけたが、ローハニとハメネイに軽くあしらわれて、スゴスゴ帰ってきた。
イランは核兵器を持てるが多分未だに所有していない。少なくとも7カ国がそのことを認めているが、北朝鮮は誇らしげに核大国を自認している。北朝鮮は日本に最も近い国家である。安倍晋三は北朝鮮に対して何をやったか。国連で、北朝鮮とは話し合いなど不要、異次元の制裁を加えるべきだと、空席ばかりの会場でとうとうと自説を展開している。安倍に仲介の欠片もない。
アメリカが今年2月に核爆発を伴わない臨界前核実験を、西部ネバダ州で行った。アメリカが臨界前核実験を行うのは一昨年12月以来であり、トランプ政権になって2回目である。安倍晋三がこれに抗議した話は寡聞にして聞くこともない。
アメリカとソビエトが1987年に締結した中距離核戦力(INF)廃棄条約を、トランプは一方的に廃棄した。これはプーチンにとって渡りに船である。そして今月2日に条約は失効した。安倍晋三は両国に対して何をやったか。安倍は傍観したに過ぎない。
要するに核武装論者の安倍晋三に、仲介の意思など全くなく、核禁止条約批准を拒否する理由にもなっていないのである。上記のように核拡散の防止の仲介の機会は、この一年だけでも数多くあったが、安倍晋三は何一つ取り組んでいない。
安倍晋三は、広島と長崎の被爆者の前で、堂々と虚偽の言訳を理由に核兵器禁止条約批准をボイコットしたのである。安倍晋三は日本史上最悪の為政者である。