衆議院が明日解散するそうだ。内閣総辞職、岸田内閣発足、そして憲法53条違反の帳尻合わせのように開かれた国会では、総裁選の発言とは異なる発言を繰り返して、即解散。たった17日という短期間の選挙戦になる。選挙が内閣への審判なら、この3日間の岸田の国会発言でしか判断できないことになる。
投票率が低いのは当たり前だ。こんな無責任で野党封じの与党の身勝手な国会運営が許されるのだろうか。
迎え撃つ野党は共闘体制を組むことになった。ところがこの共闘がままならない。先ずは連合が水を差した。共産党と共闘関係を組んだ、立憲民主党へ苦言を呈した。共闘不参加の国民民主党にエールを送っている。連合の芳野友子新会長の、選挙直前のわきまえない発言である。
連合はかつての総評のような労働者の代表ではない。労働者の1割しか加入していない、労働貴族・正規雇用者の集まりである。非正規雇用が半数になった労働者の代表ではない。
衆議院東京8区が混乱している。2年前から立憲民主党とれいわ新選組代表の山本太郎の立候補が検討されてきた。ターゲットは石原伸晃である。ところが、ここには地元で強力な地盤を持つ、有力な立憲民主党の吉田晴美がいる。吉田には通知もなく、立憲本部と山本の話し合いで山本の立候補が決まった。小沢一郎のチョンボかもしれないが、つんぼ桟敷に置かれた吉田は大人の対応をして引き下がった。このことを知った山本は、これまた大人の対応をして降りた。
共産党や社民党やれいわ新選組との関係を、小選挙区の票をくれというだけの共闘は、枝野の傲慢である。枝野は立憲民主党は候補者を下げる選択はないとも発言する。枝野幸男の情勢判断が甘くこうした発言は、共闘の質を落とすことになる。吉田晴美や山本太郎や小沢一郎の大人の対応が、枝野のボロを隠しているが、それらは選挙後に一気に吹き出す可能性がある。