入管法が強行採決されたが、自民党の旧態依然たるお歴々の大和民族意識が世界を見ないようにさせている。
入管局職員がたった一人で年間1200件も処理したり、一人当たり16分で処理したり、渋々対応する職員の姿勢や、果ては暴力行為が明らかになったりと、不祥事ややる気のなさは、現行入管法の質を裏付けているといえる。現行法が、異民族を国として受け入れたくないのである。
それを更に締め付ける法案が今回通った。幾度でも申請ができたのが、原則二度で切り、不認定者の国外追放という蛮行である。亡命者を異民族を忌み嫌う人たちの法律である。
もうすでにこの国は少子高齢化に入っていて、労働者不足に陥っている。少子高齢化は日本で均等の起きているのではない。不都合な社会現象はへき地から始まる。
農業がいい例で、外国人労働者(実習生と呼ばれている)を受け入れなければやっていけない農家が沢山いる。現在はスマホで国の奥さんや子どもたち家族と、顔を見ながら毎日話をしているが、毎月の仕送りが、円安で激減しているという。30年前は中国人や韓国人が、やがてフィリッピン人たち、現在はベトナム人が最も多い。安い労働力も、国力の隆盛と衰退で様相も変わってきているが、このままであればそれもままならなくなる。
そうした国情をどれほど理解しているのか、何より人道的見地から見ても、難民申請などをポンポン強制追放して留飲を下げているようでは、この国も知れている。
そうした規制や民族主義を考慮しない、スポーツの世界では、いち早く国際色が豊になってきている。戦後日本を明るくしてくれた、力道山、大鵬、金田正一、張本勲、王貞治それに最近では大阪なおみたちの活躍をを見れば、大和民族の美学を堅持している時期では最早はないだろう。
もう一つ、異質なものを忌み嫌う自民党の偏狭な愛国主義は、LGBTへの解釈も同じものを感じる。家族の延長に国家があり国家は天皇を神といただく家長制度の延長に置かれている。
つまるところ同性婚を認めること家族が崩れ、国家の形もなくなってしまうというものである。国民に人権があるなどというのはおかしいと言って憚らない男が、やっと通したのがLGBT理解増進法案(性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律 )である。良く分からんが、理解を進めるということであるが、邪魔するのは止めたというだけである。これだけも十分立派に邪魔をしている。立法府のすることではない。先進国では唯一の国である。維新と国民が与党である実証にもなった。
いずれにしても、この陰に報道規制が成功し国民の多くが忘れかけている、統一教会の影が見え隠れする。
こんな時代遅れの政党を、日本は何時まで指示するのだろう。