プーチンは平然と「ウクライナ兵を7000人殺害した」と言った。これに対してウクライナは、「ウクライナの9倍のロシア兵を殺害した」と反論している。
事実関係はともかくとして、7000人もの人を殺害したと、口元に笑みを浮かべるプーチンの無神経こそが、戦争の本質を語っている。
7000人にはそれぞれ、父や母や奥さんや子供など家族もいただろうし、その兵士の未来をもプーチンは奪ったのである。プーチンは7000人もの殺人行為をした責任者である。誇らしく人殺しの数を競うのが戦争である。
日本では新人の自衛隊員が、経過は良く分からないが誤射をして人一人が亡くなった。大騒ぎしているが、その7000倍もの人が殺されたのである。双方合わせると死の倍近い数字の人間が、若い兵士が愛国心という、妄想で命を落とす、未来を奪われる。
そしてそのことに無神経になり、より多くの敵兵を殺害した指揮官には勲章が授けられるのである。勲章は血塗られたものである。
この戦争は、プーチンがキーウィを簡単に占拠できる。お笑い芸人の大統領は尻巻いて国外脱出する。2014年大統領選挙に勝利したと言い続けるプーチンは、ヤヌコービッチをすげ替えるつもりだった。やむなく東部四州を併合に作戦を変えたが、これほどの抵抗を予想はしていなかったであろう。
プーチンは戦争の出口を見つけられないでいる。それが殺戮の原因になるなら、なんと馬鹿げたことか。
核兵器を持つロシアに敗戦はない。どれだけ条件を有利にするかであるが、この戦争には停戦しか具体的な手段はない。停戦は戦闘当事国に出来るわけがない。国連は無理だし、中国に手柄たてさせたくない西側は習近平の提案を無視するし、トルコは信用できない。
プーチンが仮に勝ったとしても、これだけの人を殺された人が従順にロシアに従うだろうか。