イスラエルが地上戦をすると警告し、ガザ北部からの一般人の被害を「人道的」退避通告をした。ガザ住人の半数にもなる110万人が居住する地域である。1日で撤退は不可能であるし、その間も空爆が繰り返されている。イスラエルは地上から、海上から、空からも、過去最大のワジ川以北を攻撃するとしている。
下の表を見ればユダヤ人がいかにパレスチナ人の土地を奪い、彼らを追い込んできたかが解るであろう。
国連安保理は相変わらず機能しない。ロシアの即時停戦案に対して、ブラジルがハマスの非難を前提にする対案を出し混乱している。ここでも米ソ対立が問題解決を一層困難にしている。
ハマスの攻撃によるイスラエル側の1500人近い犠牲者は、過去4度の中東戦争を見ても最大のである。真珠湾や9.11の同時多発テロに比肩されるハマスの急襲は、これまで一方的であった中東戦争では、初めてほぼ同数の犠牲者となっている。戦況はイスラエルの圧倒的な軍事力によって、市街地などの破壊が進み2500人を越えるっまでになっている。
人質までガザに連れ込んだ。ハマスは過去最大の戦果といえる。
ハマスは人質というこれまでにない武器を手にしたが、どの様に使うかはこれからの
ハマスのもう一つの目的、近隣諸国に与えた存在感は成功している。サウジアラビアは検討していた、イスラエルとの国交回復を見送っている。中東のアラブ諸国は、一斉にイスラエルを非難している。
ウクライナ戦争もそうであったように、パレスチナ問題での仲介者は更にいない。エジプトかバーレーンがその候補であるとは思われるが、一部で失態と評されたネタニアフの立腹を押さえることも出来ない。30万を超す軍隊が命令を待っている状況である。ハマスはテロとする岸田はこのどさくさにまぎれて、自衛隊の派遣を検討している。
イスラエルの地上戦は万を超す死者の山を産むことになりかねない。