イスラエルと中国で全く同じ日の写真であるが好対照である。悲壮な決意で抱き合うバイデンとネタニアフであるが、プーチンと習近平は笑顔で互いの存在を確認し合っているかに見える。
確かにロシアは明らかな侵略行為によって、ウクライナに兵を進めた。法も正義も人道もないのかと思える暴挙に、世界はお咎めをしなければならない。世界の盟主アメリカはまるで戦火の拡大を望むかのような動きしかしていない。
アメリカは絶好のビジネスチャンスととらえたのであろう。習近平のこの春モスクワで発表した停戦のための提案、多分プーチンを抑え込んでの内容であろうが、それを西側は一顧だにしなかった。習近平は12項目の内容の停戦案を発表している。提案の内容は以下のものである。
<1、すべての国の主権を尊重する。2、冷戦の考え方を放棄する。3、敵対行動を止める。4、和平交渉の再開。5、人道危機の解決。6、.民間人と捕虜の保護 。7、原発の保護。8、戦略的リスクの軽減 。9、穀物輸出の促進。10、.一方的な経済制裁の停止。 11、産業チェーンとサプライチェーンを安定させます。 12、紛争後の復興の促進。> となっている。
お題目のような物もあるが、検討には十分値するものである。何よりも戦闘当事者でない大国の提案を、西側はまったく無視した。これをテーブルに上げれば、中国への国際的な責任も大きくなり、例えば台湾にも手が出せないだろうし、世界各地の横柄な動くも抑制されるであろう。
ところが西側はこの提案を一顧だにしなかった。中国はウクライナとも経済的な繋がりが強く、一帯一路の要衝地に位置付けていた。この時点ではそれほど中国はロシア寄りなどではなかった。
ロシアを中国に近づけたのは、バイデンをはじめとするNATO西側諸国の奸計とも思える行為の結果といえる。
そして昨日の4首脳が好対照の対応がその象徴である。抜き差しならない戦禍の対策に苦慮するバイデンとネタにエフ、いい悪いは別にして経済発展の協力を確認し合うプーチンと習近平である。