そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

日本には強い地震に耐えられる原発もなければ、ミサイル攻撃に耐えられる原発は一基もない

2023-11-19 | 原発と再生可能エネルギー

日本は世界有数の地震多発地帯である。大地の移動などを起こす岩盤(プレート)が5つも交わる極めて珍しい地域である。
新しい地学は、岩盤が移動しあうことによって生じる、プレートテクニクス理論によって、ほぼあらゆる地学現象は説明される。
そしてこのプレートがぶつかり合う所に地震が多発し、火山や温泉などを伴う隆起とその逆となる潜り込み現象がみられる。プレートが激しくぶつかり合う結果である。日本はその巨大なエネルギーを抱えるプレートが5つもぶつかり合う、極めて珍しい場所なのである。
日本が54基も作り続けた原子力発電所は、いくら基盤を強固にしても、必ず起きるであろう巨大地震に耐えらることはない。先日久し振りに東京に出かける機会があり、見上げるような巨大なビル群を持ても、巨大地震には耐えられるはずもなく、暗澹たる思いがした。
更に原発が抱える使用済み放射性物質(核のゴミ)の処理にも、大きな課題がある。10万年間不動の資質などこの国には存在しないのである。核のゴミなど処理する地質は日本には存在しない。もう少し幅を広げて考えるならば、この地球上には存在しないのである。
福井地裁の樋口英明裁判長が、2014年に関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止めを命じる判決を下したが、これこそまともな判決である。多くの裁判で原発に対して、こうした冷静な判決はこの判決だけである。この判決は上告され名古屋高裁で取り消されている。

もう一つ大きな弱点を原発が持っている。ロシアのウクライナ侵略で明らかになったが、原子力発電所は極めて有効な戦略標的になるということである。
日本の原発の多くは日本海側にあるし、全てが冷却水を求めて海岸に設置されている。原発がテロ攻撃をされたらという程度の貧相な対策しかなく、ミサイルや航空機などの対策は皆無である。
自公政権はことあるごとに、国の安全保障と兵器の購入、軍事施設の増設増強ばかりを主張するが、原発のミサイル攻撃など眼中にない。討論すると対策方法があからさまになるからである。
要するに攻撃されることを検討すれば、原発なんかこの国に置くことなどできない。しかし、ミサイルを開発する仮想敵国は、安上がりで最も効果的な原発攻撃を、貧国が選択肢に選んでいないわけがない。
原発は核施設であることを触れずに、効率やCO2を排出しないことばかり論議する。
地質学的にも安全保障上からも、原発などあってはならない施設なのである。

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