TPP論議が盛んになってきた。野田内閣になってからである。前原政調会長になってからである。震災復興に具体的に動き出してからである。
韓国は、TPPに参加しない。各国間でFTA二国間交渉を積み重ねている。今回アメリカとFTAを結んだ。日本の車が売れなくなると、日本の報道はいっせいに報じている。
韓国が食料自給率がせいぜい10%程度であることや、GDPの80%が輸出によっていることなど報じない。
極度の円高で日本の輸出産業は手詰まりである。さて、日本はどうすると報じている。概ね報道はこうした内容に終始している。
日本は国会で、3度も米は一粒たりとも輸入しないと決議している。こうした経過を考えると、今回TPP参加を見送ったとしても、いずれは経済至上主義者からの巻き返しがあることは十分予測される。
TPPとは、各国間で関税をなくすことである。地域の特性や民族の文化や風土など考慮するものではない。TPPは経済効率一辺倒で、世界は支配されるべきという論理である。
このことが、リーマンショックに始まる今日の世界経済の危機あるいは行き詰まりの原因になっていることは、誰もが承知していることである。
外貨資本を持たない国は巨大な資本に、圧倒され収奪されて破壊されるだけである。
資本は巨大化しなければ、自己消滅するか吸収されることになる。資本は際限なく大きくなることで生き残る。国にもその論理を当てはめるのは間違っている。