そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

シムズ理論の空論に酔いしれるアベノミクス信奉者たち

2017-02-05 | アベノミクス
何時まで経っても道半ばもアベノミクスであるが、この虚論といえる旧態然とした経済政策が選択された理由は、”インフレ”願望”である。脱デフレなどとした手に出ていた時期もあったが、インフレにさえなればというのである。インフレにさえなってくれれば、1010兆円ともいえる国家の負債もたちどころに改善される、国家財政は安泰というのが最も大きな理由である。
その背景には、2011年にノーベル経済学賞を受賞した、クリストファー・シムズが唱える、”シムズ理論”が背景にある。彼の称える財政理論は、物価が上がってしまえさえすれば、財政再建など簡単にできるというものである。
シムズ氏を2月1日に安倍晋三のブレーンの浜田内閣官房補佐官が招聘し、講演させたた。同志社大学の浜教授によれば、このシムズ理論を、『意図的財政無責任のすすめ』と名付けた。即ち、「財政赤字など気にしなくてもいいよ。増税はしませんと宣言し、赤字は垂れ流しにしておけば、インフレになる。そうなればたちどころに財政再建が可能になる」というのである。
これは官僚や政治家、何よりも政治家は大助かりの有り難い理論である。金利をマイナスにまでして金を使わそうとしても、全くインフレは起きていない。にも拘らず、今年政権を担ってから5回目の施政方針演説を行った安倍晋三であるが、初めて財政の健全化には触れなかった。これまで、その気がなくて官僚の書いたお題目付け加えられていたのが、「基礎的財政収支を2020年までに黒字にする」という、やる気もなく、棒読みしていたのであるが、今年は全く触れることすらなかった。
国土強靭計画や一億層活躍社会などは、どこを叩いたら出てきたのか知らないほどの金が、目あられのように降っている。農協を安定するには巨大化を、教育の充実のためには立派な校舎を建てるという、実態を無視したような政策ばかり打ち出してくるのである。
無駄な公共投資や巨大施設の建設などからは手を引いて、多少の増税を視野に入れながら、高所得者への優遇税制を廃止するべきである。非正規雇用をどんどん増やし、求人率が上がったという欺瞞情報では、消費が増えるべくもなくインフレなど起きるはずがない。
少子高齢舎社会、人口減少国家はどうあるべきかを検討するべきなのである。これからはインフレは起きない。経済成長は起きない。化石燃料を極力減らす。地方を蘇らせる。食料自給率を高める。軍事産業には手を出さない。そうした政策こそが、未来へ向けた取り組みとなる。安倍晋三は、実体が消えようとする国家に厚化粧し、カンフル剤を打ち続けるばかりなのである。

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1 コメント

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Unknown (タンケ)
2017-02-06 09:57:41
例えば、国会答弁書を読む時の原稿に書かれてある小学生漢字「表」に「あらわす」という読みをふっていたり、動作「ここで、水を飲む」などという脚注つけているような、そんな原稿を読む者を首相になど据えていてよいのだろうか(飯山一郎ブログ内写真参照)。もう開いた口が塞がらない。こんなどうしようもない低レベルの人物が我々の首相などとは!尤も、本当は首相など単なる飾りであり、実際に権力持ちそれを行使するのは背後の実の権力者だと知れば、こんな事実も不思議ではないが。

この国の政治も議員内閣制も三権分立も本当は嘘でありイカサマではないのか。
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