世界一の高さを誇るとてつもないビルが出来上がった。ドバイのバブルで建てられたホテルであ る。オイルダラーが余って使い道に困った作られた、貧乏人の発想である。バブルははじける。昨年のドバイショックで当初の固定資産評価は半額になっているといわれている。もうすでに中国の温州の企業家が買いに来たようである。
ドバイの人口は220万人である。しかし、元々の人口は僅か40万人しかいないのである。そのドバイの抱えた負債は、800億ドル程度言われている。これはアルゼンチンの負債額と同じであるが、この国は8000万人人ほどである。国家として破綻したアイスランドは95億の房うであったが、人口は10万人である。
こうして考えると、石油資源が支える人口いなくなると、僅か40万人の国家にとって800億ドルは致命的な金額ともいえる。この国は、ほとんど住人のいない巨大なビル群を抱えていたり、使うあてのないリゾート地域や多くの施設を開発したばかりである。これらがほどなく遊休施設になるのははっきりしている。
地球温暖化対策が大きなきっかけとなって、先進各国は脱石油へと走っている。多様な発電形態を開発し、燃料効率のよい車両や運搬手段の開発に急である。
石油が支えた国家の崩壊が始まっているといえる。ドバイのバベルの塔に比べれれるこの巨大なのっぽビルの完成は、象徴的なものとなると思われる。ドバイの崩壊が始まったといえる。