日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

団体生保訴訟、最高裁判決 遺族側敗訴

2006-04-12 10:52:26 | 社会問題
争っていた当事者は〈会社〉と〈勤務により死亡した方の遺族〉。
保険会社ではありません。
勤務中の事故等に損失担保として、会社側が従業員を被保険者とする団体保険契約を締結していた場合、保険金は会社側が受け取るのか、被保険者の遺族が受け取るのか争われたケース。
保険料は会社負担で、会社が保険契約者です。
最高裁は筋論を通して、契約も知らず保険料も支払っていない被保険者側(遺族側)でなく、会社側を保険金受取人としたのです。

遺族の方々は、死亡したのは自分の身内なのに、会社側に保険金が…、納得いかないものが残るでしょうね。
従業員に知らせずに加入できた団体保険の存在自体が不自然だったと思うのです。
「死亡したら保険金が雇い主に支払われる」という契約は見舞金相当額を限度にするとか、それなりの配慮が出来るであろうに、保険契約の専門集団である保険会社へのシバリがゆるいように思います(生命を対象にしているのに、倫理チェックがないのでしょうか)。
さすがに、団体契約の見直しが行われたのか、新聞記事には同様の形の保険契約は姿を消したとあります。保険会社は収益を目的とした企業です。大口の保険契約を結びたくて、全社員加入であれば保険料割安になるような、「お得感」と「人の命」をセットで商品にという発想になりがちです。お目付け役が必要だと思うのですが、どうでしょう。

保険金殺人なんて聞きたくない言葉を耳にしたりします。その人の想定される損失を上回る保険は認めないとか、規定が必要ではないでしょうか。


今日も余談つきです。

―朝日新聞の特派員のコラムから拾った話題― (1年ほど前かな)
アジアのある国で、日本人の企業だったかの駐在員が交通事故を起こして、現地の住民が亡くなりました。
申し訳なくて、見舞金を支払う段になり、10万円を求められたと。
もっと支払いたいと申し出たところ、その国の担当者は「10万円でないと困る」ときっぱりおっしゃったとのこと。
「日本人が交通事故を起こし、死亡した人に沢山のお金を払うと知ったら、この国では、もっともっと、交通事故がおおくなります」と。




コメント (2)
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