日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

奥田英朗「町長選挙」を読む

2006-04-21 15:22:52 | 本・映画・テレビドラマ・絵・音楽
第1版購入。「インザ・プール」、「空中ブランコ」についで、第3弾。
精神科医伊良部医師の話が4つ。
いいのかな、あり?と気遣ってしまうほど、なぞっている登場人物が連想される。
あの人と、あの人と、そしてあの人。登場人物は架空の…って、ドラマの最後にテロップ流れることがあるけれど、お茶の間のテレビからあふれる情報をを取材源にしたような――。
そして、書名となる「町長選挙」。
国から公共事業費用を引き出すために、悪戦苦闘している小さな島の話だけれど、こんなにあっけらかんと、暮らしを良くするためという大義名分で、おこぼれに預かろうとしている人たちのオンパレードだとすると税金払うの嫌になってしまいます。
そして「…だろうな」とも。
落選するとただの人になってしまう立場の人たちには、何が見えているのでしょう。
きっと、もう出馬を止めてしまうまで、「ん?」と思うことがあっても、飲み込んだりするのでしょうね。この本が現実に近いとしたら、げんなり。
異端児伊良部さんは、逆らうことなく利権に秋波を送ってにっこり、そしてお札が…。
読みやすいけれど、★★☆☆☆
コメント (2)
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