日米関税交渉と日米共同訓練
自民党憲法改正草案を読む/番外232(情報の読み方)
2018年09月28日の読売新聞(西部版・14版)の一面。
なんだ、これは。「農産品、TPP水準」というけれど、「TPPの合意文書」の「日本語訳」はいつ公表されたのか。分厚い「黒塗り資料(英文?)」が公表されただけではなかったか。だれが「水準」を具体的に知っているのか。だいたいアメリカが拒否している「TPP水準」が今後も有効なのか。有効なら二国間交渉をする必要がない。車を除外して「TPP」でまとまればいいだろう。
「車追加関税、協議中課さず」というのは、協議が終われば「課す」ということ。協議の間は車に関税はかけない。それを条件に農産品の関税交渉をすすめるということだろう。これは日本に配慮するふりをして、アメリカの思うがままに交渉をすすめる、欲求を押しつけるということではないか。
まず農産品交渉を進める。日本の要求はどういうものであるかは確認した。それに対してアメリカはこれから条件を出して、ひとつひとつを思うがままに進める。アメリカがもうかるように交渉を進める。その間は、車には関税をかけないから、安心しろと騙されている。
「車追加関税、協議中課さず」という見出しを読んだだけでわかる。これは「車の追加関税については、車の関税をどうするか協議している間は、車に追加関税をかけない」という意味ではない。対象産品について協議しているとき、対象産品について追加関税をかけるというのでは、協議の意味がない。
という意味なのだ。
あまりにも日本をばかにしている。ばかにされていることに気づかない安倍が情けない。私は安倍が大嫌いだが、このばかにされ方はひどすぎると思う。
見出しにはとられていないが、記事を読むと、さらにびっくりすることが書かれている。
日本がアメリカから大量の軍備を買っているのは「国難」から日本を守るためではない。防衛のためではない。貿易赤字を解消するための手段だったのだ。トランプの歓心を買うために、大量の武器を買っている。トランプと仲よくしていれば(仲良しとみせかければ)、安倍の「価値」はトランプと同様のものになる、と思い込んでいるようだ。
「危機」をあおって国民を脅し、他方で国民を安心させるという名目でアメリカから武器を買う。日本ではつくっていない武器なので、日本の企業とは競合しない。(日本の企業の不利にはならない。)アメリカの軍需産業がもうかれば、トランプが喜ぶ。トランプ側には、当然、軍需産業から「見返り」があるだろうなあ。
もうひとつ。同じ一面に、
という見出し。これはたぶん「(日本)は大量の機材と武器装備を買っている」を脇から支えるための記事だなあ。「武器ばっかり買わされて、どうするのか」という批判は、当然起きるだろう。それに対して、「中国や北朝鮮からの危機は確実に迫っている。武器購入は絶対必要だ」ということを共同訓練で間接的に説明しているのだ。
それが証拠(?)に、その記事には、「中国を念頭に連携を示す狙いがある」とは書かれているが、「最近、中国がこれこれの軍事行動を取っている。それに対処するためである云々」とは書かれていない。一方的に、中国に対して日米の軍事力(同盟力)を見せつけているだけである。これは中国から見れば、たいへんな脅威だろう。それこそ「国難」かもしれない。アメリカは「貿易問題」で中国叩きをやっている。そこに日米の軍事力を見せつける。中国は「貿易(経済活動)」に集中できない。軍需にも勢力を注がないといけない。「貿易(経済活動)」が鈍くなる。アメリカの「一石二鳥作戦」に日本が利用されてる。それに気づかず、「アメリカといっしょに軍事訓練ができた。アメリカとの信頼関係が築けた」と「おぼっちゃま」安倍は喜んでいる。
アメリカの保護主義に対しては、日本は中国とこそ手を組んで、自由貿易を押し進めるべきなのではないのか。自由貿易こそが日本が生き残る道だと言うのならば。トランプが安倍のことを気に入ってくれれば、それで「外交」が成り立つと思い込むのは、あまりにも単純すぎる。だれだって利用できる人間が、利用したいがままに動けば、その相手を気に入る。いつでも命令に従う「子分」にすぎない。トランプは安倍を持ち上げ続けて、金をしぼりとる。用がすめば(中間選挙を乗り切れば)、さっさと捨てるだろう。さすがにビジネスマンだ。何も気づかないのは、ほんとうにほんとうに「おぼっちゃま」だ。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
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自民党憲法改正草案を読む/番外232(情報の読み方)
2018年09月28日の読売新聞(西部版・14版)の一面。
日米関税交渉 1月にも
物品協定 農産品、TPP水準
首脳合意 車追加関税、協議中課さず
なんだ、これは。「農産品、TPP水準」というけれど、「TPPの合意文書」の「日本語訳」はいつ公表されたのか。分厚い「黒塗り資料(英文?)」が公表されただけではなかったか。だれが「水準」を具体的に知っているのか。だいたいアメリカが拒否している「TPP水準」が今後も有効なのか。有効なら二国間交渉をする必要がない。車を除外して「TPP」でまとまればいいだろう。
「車追加関税、協議中課さず」というのは、協議が終われば「課す」ということ。協議の間は車に関税はかけない。それを条件に農産品の関税交渉をすすめるということだろう。これは日本に配慮するふりをして、アメリカの思うがままに交渉をすすめる、欲求を押しつけるということではないか。
まず農産品交渉を進める。日本の要求はどういうものであるかは確認した。それに対してアメリカはこれから条件を出して、ひとつひとつを思うがままに進める。アメリカがもうかるように交渉を進める。その間は、車には関税をかけないから、安心しろと騙されている。
「車追加関税、協議中課さず」という見出しを読んだだけでわかる。これは「車の追加関税については、車の関税をどうするか協議している間は、車に追加関税をかけない」という意味ではない。対象産品について協議しているとき、対象産品について追加関税をかけるというのでは、協議の意味がない。
車追加関税は、農産品関税について協議中は、課さず
という意味なのだ。
あまりにも日本をばかにしている。ばかにされていることに気づかない安倍が情けない。私は安倍が大嫌いだが、このばかにされ方はひどすぎると思う。
見出しにはとられていないが、記事を読むと、さらにびっくりすることが書かれている。
トランプ氏は26日に行った記者会見で「日本は長年、貿易協議を望んでいなかったが、いまはその意思がある」と述べ、交渉開始を自らの功績と位置付けた。日本が米国からの液化天然ガス(LNG)輸入を倍増させる意向を示した、とも説明した。「彼ら(日本)は大量の機材と武器装備を買っている」とし、貿易赤字の解消を迫った結果だと主張した。
日本がアメリカから大量の軍備を買っているのは「国難」から日本を守るためではない。防衛のためではない。貿易赤字を解消するための手段だったのだ。トランプの歓心を買うために、大量の武器を買っている。トランプと仲よくしていれば(仲良しとみせかければ)、安倍の「価値」はトランプと同様のものになる、と思い込んでいるようだ。
「危機」をあおって国民を脅し、他方で国民を安心させるという名目でアメリカから武器を買う。日本ではつくっていない武器なので、日本の企業とは競合しない。(日本の企業の不利にはならない。)アメリカの軍需産業がもうかれば、トランプが喜ぶ。トランプ側には、当然、軍需産業から「見返り」があるだろうなあ。
もうひとつ。同じ一面に、
東シナ海 B52と空自訓練/日本海へ北上、最大規模
という見出し。これはたぶん「(日本)は大量の機材と武器装備を買っている」を脇から支えるための記事だなあ。「武器ばっかり買わされて、どうするのか」という批判は、当然起きるだろう。それに対して、「中国や北朝鮮からの危機は確実に迫っている。武器購入は絶対必要だ」ということを共同訓練で間接的に説明しているのだ。
それが証拠(?)に、その記事には、「中国を念頭に連携を示す狙いがある」とは書かれているが、「最近、中国がこれこれの軍事行動を取っている。それに対処するためである云々」とは書かれていない。一方的に、中国に対して日米の軍事力(同盟力)を見せつけているだけである。これは中国から見れば、たいへんな脅威だろう。それこそ「国難」かもしれない。アメリカは「貿易問題」で中国叩きをやっている。そこに日米の軍事力を見せつける。中国は「貿易(経済活動)」に集中できない。軍需にも勢力を注がないといけない。「貿易(経済活動)」が鈍くなる。アメリカの「一石二鳥作戦」に日本が利用されてる。それに気づかず、「アメリカといっしょに軍事訓練ができた。アメリカとの信頼関係が築けた」と「おぼっちゃま」安倍は喜んでいる。
アメリカの保護主義に対しては、日本は中国とこそ手を組んで、自由貿易を押し進めるべきなのではないのか。自由貿易こそが日本が生き残る道だと言うのならば。トランプが安倍のことを気に入ってくれれば、それで「外交」が成り立つと思い込むのは、あまりにも単純すぎる。だれだって利用できる人間が、利用したいがままに動けば、その相手を気に入る。いつでも命令に従う「子分」にすぎない。トランプは安倍を持ち上げ続けて、金をしぼりとる。用がすめば(中間選挙を乗り切れば)、さっさと捨てるだろう。さすがにビジネスマンだ。何も気づかないのは、ほんとうにほんとうに「おぼっちゃま」だ。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
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