実に2年ぶりの新刊。
あまりに時間が経ちすぎて、これまでの内容を綺麗さっぱり忘れていたw
なので、いつものように「前巻で・・・」というリードはなしで、いきなり感想ということで。
一応、スペース空けときます。
実は「2年ぶり」というのも本巻を手に取ってから気づいたことで、てっきり1年ぶりだと思っていたので、本気でびっくり。
もっとも、だからといって前巻を読み直す、なんて殊勝なことはせずに、いきなり読み始めてしまったのだけど。
予想を超えて一気に読めてしまった。
いつもどおり、舞台設定があらかた終わった100頁過ぎる辺りからはあっという間。
気になっていた前巻までの内容についても、なんとなく触れる記述がいくつかあって、あー、そういえばそんなことあったなぁ、って思い出しながら、最後まで。
このリーダビリティの高さは凄いと思う。
実は、『メイジアン・カンパニー』の5巻も、発売後あまり時間を開けずに読未把持得ていたのだけど、こちらは一向に読み進めずにいるのに、青ブタはスルスルと読めてしまった。
まぁ、やっていることは、咲太がその巻のヒロインの思春期症候群を治す、という基本プロットの反復なので、当然といえば当然なのだが。
あとは途中、藤沢や江ノ島や鎌倉や逗子や金沢八景や横浜や・・・といった街の様子がちゃんと描写されて落ち着く、というのもあるからなのだけど。
これはラノベであって、なろうではない、って強く感じたw
それで、今回のヒロインは、咲太の塾の教え子で、咲太の高校の後輩でもある姫路紗良。
ただ、当たり前だけど、桜島麻衣という完璧ヒロインをすでに社会公認wの恋人にしている咲太が紗良を一人の女性としてみるわけもなくw
紗良の役割は古賀朋絵と同じ後輩枠の末の妹みたいな位置づけだった。
そもそも紗良の思春期症候群じたい、発症の経緯は朋絵のケースと似ていたしw
そのあたりは咲太も手慣れたもの。
なので、結果から見れば、紗良の役割は、いよいよ霧島透子が表舞台にあがる次巻に向けたムード作り、ってところかな。
そもそも紗良の目論見は、麻衣さんが完膚なきまで粉砕したしw
ただ、次巻以降の展開を考えた時、というか、『ランドセルガール』から始まった新章の流れを考えた時、むしろ、この麻衣さん無双のほうが書きたかったことなんだろうな、と思っていたりする。
それは前から(といってもそれも読みながら途中で思い出したのだけど)考えていたように、『ランドセルガール』以後の物語が、基本的に、それまでの牧之原翔子編の物語に対して著しく嫉妬した麻衣さんが生み出した世界の話だと思っているからで。
なので、あいかわらず、この大学生編は限りなくデカくて長い「夢」だと思っているのだけどw
でも、まぁそれは置いておいてw
今回、麻衣さんが強行した、いわば霧島透子の曲が誘う「#夢見る」による集団予知夢の粉砕、ということ自体が、今回の本当の事件だったと思うんだよね。
つまり、咲太が今いる世界そのものの成り立ちにおいて「桜島麻衣vs霧島透子」の対立がある。
ほとんど二律背反というか。
実際、本巻でどうやら霧島透子の正体が判明したし。
霧島透子の本名は岩見沢寧で、北海道出身の咲太たちの大学の2年先輩。
ね、「岩見沢(市)/北海道 vs 桜島/鹿児島」って、いかにも対立項っぽいじゃんない?
しかも、この霧島透子/岩見沢寧々は、昨年の、ということは、咲太と麻衣さんが入学する前年の大学ミスコンだったという。
となると、これ、単純に、今回の紗良と同じように麻衣に対する嫉妬としか考えられないのだけれど。
だって、麻衣が入学する前までは、岩見沢寧々が大学一の人気者の美人さんだったってことでしょ?
それが、麻衣が入学してきたことでナンバーワンの座は無条件で麻衣に決まってしまった。
で、それに対する挫折が寧々の姿を消してしまう、という思春期?症候群を発症させてしまったのではないか?
なので、岩見沢寧々からすると、霧島透子名義でのヒット曲のネット提供は、体の良い、桜島麻衣に対する意趣返しだと思うのだよね。
だって、わざわざ桜島麻衣の声を真似てまで歌っているのだから。
姿が見えなくても声なら似せることができるから。
というか、もともと、桜島麻衣をもとにして(憧れて?)、桜島麻衣似の美人キャラを演じていたのかもしれない、寧々がね。
その特性も含めて、霧島透子を麻衣と誤認させることで一矢報いたつもりでいた・・・とか?
次巻では再び、桜島麻衣が消失しそうだし。
・・・と最初は思っていたのだけど、よくよく考えると、実は寧々の嫉妬の対象が麻衣だったというのはミスリードで、本当の嫉妬対象は、日常的にナチュラル美人の美東美織だった、というオチではないかと思っていたりして。
その場合、むしろ、岩見沢寧々は、桜島麻衣という、いかにも自分と対になるような名前の国民的美少女に、勝手に運命を感じてしまっていたのかもしれない。
そういう意味では、桜島麻衣の究極の追っかけが岩見沢寧々。
だから、霧島透子のミニスカサンタの姿は、麻衣ラブの咲太にしか見えない。
そもそもミニスカサンタの姿すら、麻衣の真似だったのかもしれない。
ともあれ、岩見沢寧々が一連の事件の原因になってしまうとシリーズ的には困ってしまうと思っている。
だって、それだと『ランドセルガール』の麻衣の話につながらないから。
そもそも、霧島透子の本名が岩見沢寧々だというバレがない間は、『ランドセルガール』で始まった新章としては、霧島透子の正体は桜島麻衣に違いない!という思い込みで読ませることができるから。
でも、実は違った、ということなら、じゃあ、あの桜島麻衣の小学生版のランドセルガールは誰? というか何?、ということになる。
ランドセルガールはやっぱり、麻衣の潜在意識が生み出した、牧之原翔子に対する嫉妬の顕在化なんじゃないか、と。
まぁ、最悪のメタネタは、岩見沢寧々が、前回の赤城郁実のように別の世界からやってきた麻衣さんの生まれ変わりとかで、寧々が元いた世界では、この「青ブタシリーズ」が、普通にラノベとして売られていた世界だった、とかなんだけどw
さすがにそれはないと思うけどw
ただ、『ランドセルガール』の物語で、咲太は、平行世界の自分と入れ替わるという一種の「界渡り」を実現してしまったわけで、その触媒に当たるのがランドセルガールだったんだよね。
あの咲太の能力(というか思春期症候群)とランドセルガールは絶対関わっているので、となると、そもそも『ランドセルガール』以後の話は全部、咲太とランドセルガールで生み出した世界だった、というのも可能で。
気になるのは、ランドセルガールが頑なに咲太のことを「おじさん」と呼んでいたことで、これは、実は本当にそうだったんじゃないの?と思ったり。
つまり、未来の咲太と麻衣の娘が過去の咲太の前に現れた、という展開w
ただそうなると、牧之原翔子が言っていた「霧島透子のいる未来は知らない」という事実と同整合性がつくのか、がいまだに謎なのだけど。
そういう意味では、満を持して、翔子ちゃんが帰ってくる、というのもあるのかも。
ということで、続きがとても気になる。
あとがきを見ると、次作タイトルは『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』となっていて、あ、このタイトルだと続きは1年後?とか思ってしまったのだけど、どうなのだろう?
気分的には冬の間なら「サンタクロースの稼働期間」認定としてギリギリOKなので、春先くらいに『サンタクロース』が出てくれるといいのだけど。
さすがに2年も時間があくと、流れを忘れちゃうんだよね。
本当は『ランドセルガール』のあたりからまとめて読み直す必要があると思うのだけど、それも億劫なんだよなぁ。
なにしろ、咲太にかかわるヒロインたちが、麻衣さんの存在がある以上、どの人をとってももはや第2列の人たちにすぎないので。
ただ、霧島透子だけはもしかしたら正ヒロインの桜島麻衣に並ぶ存在なのではないかと思ったりしていて。
だから、次巻では、いきなり、岩見沢寧々が咲太の恋人になっていて、麻衣が消失した世界として始まるのではないかと思っているのだけどw
だって、次巻は、本巻の最後で皆が見た「#夢見る」で描かれた12月25日から始まるはずだから。
そこでは、桜島麻衣が消えて、岩見沢寧々が麻衣のいた場所を占めている世界になっているはずだから。
ただ、『麻衣さんが危ない』という表現は、本巻でも何度か冗談で言われていた「麻衣自身が危険要因である」という解釈の要素もあると思うのだよね。
その意味で、やっぱりラスボスは桜島麻衣その人ではないかと思ったりw
ということで、早めに『サンタクロース』を出してくださいね!
ていうかさ、「XXXの夢を見ない」というタイトルを付けたシリーズで、「#夢見る」なんてものが出てきたら、そもそもこのシリーズそのものが、咲太の見た夢だった、という十数巻に渡る壮大な「夢オチ」の危険性が常にあるのだと思っていてw
そういう意味でも『サンタクロース』のオチが今からとても気になっているのです!
あまりに時間が経ちすぎて、これまでの内容を綺麗さっぱり忘れていたw
なので、いつものように「前巻で・・・」というリードはなしで、いきなり感想ということで。
一応、スペース空けときます。
実は「2年ぶり」というのも本巻を手に取ってから気づいたことで、てっきり1年ぶりだと思っていたので、本気でびっくり。
もっとも、だからといって前巻を読み直す、なんて殊勝なことはせずに、いきなり読み始めてしまったのだけど。
予想を超えて一気に読めてしまった。
いつもどおり、舞台設定があらかた終わった100頁過ぎる辺りからはあっという間。
気になっていた前巻までの内容についても、なんとなく触れる記述がいくつかあって、あー、そういえばそんなことあったなぁ、って思い出しながら、最後まで。
このリーダビリティの高さは凄いと思う。
実は、『メイジアン・カンパニー』の5巻も、発売後あまり時間を開けずに読未把持得ていたのだけど、こちらは一向に読み進めずにいるのに、青ブタはスルスルと読めてしまった。
まぁ、やっていることは、咲太がその巻のヒロインの思春期症候群を治す、という基本プロットの反復なので、当然といえば当然なのだが。
あとは途中、藤沢や江ノ島や鎌倉や逗子や金沢八景や横浜や・・・といった街の様子がちゃんと描写されて落ち着く、というのもあるからなのだけど。
これはラノベであって、なろうではない、って強く感じたw
それで、今回のヒロインは、咲太の塾の教え子で、咲太の高校の後輩でもある姫路紗良。
ただ、当たり前だけど、桜島麻衣という完璧ヒロインをすでに社会公認wの恋人にしている咲太が紗良を一人の女性としてみるわけもなくw
紗良の役割は古賀朋絵と同じ後輩枠の末の妹みたいな位置づけだった。
そもそも紗良の思春期症候群じたい、発症の経緯は朋絵のケースと似ていたしw
そのあたりは咲太も手慣れたもの。
なので、結果から見れば、紗良の役割は、いよいよ霧島透子が表舞台にあがる次巻に向けたムード作り、ってところかな。
そもそも紗良の目論見は、麻衣さんが完膚なきまで粉砕したしw
ただ、次巻以降の展開を考えた時、というか、『ランドセルガール』から始まった新章の流れを考えた時、むしろ、この麻衣さん無双のほうが書きたかったことなんだろうな、と思っていたりする。
それは前から(といってもそれも読みながら途中で思い出したのだけど)考えていたように、『ランドセルガール』以後の物語が、基本的に、それまでの牧之原翔子編の物語に対して著しく嫉妬した麻衣さんが生み出した世界の話だと思っているからで。
なので、あいかわらず、この大学生編は限りなくデカくて長い「夢」だと思っているのだけどw
でも、まぁそれは置いておいてw
今回、麻衣さんが強行した、いわば霧島透子の曲が誘う「#夢見る」による集団予知夢の粉砕、ということ自体が、今回の本当の事件だったと思うんだよね。
つまり、咲太が今いる世界そのものの成り立ちにおいて「桜島麻衣vs霧島透子」の対立がある。
ほとんど二律背反というか。
実際、本巻でどうやら霧島透子の正体が判明したし。
霧島透子の本名は岩見沢寧で、北海道出身の咲太たちの大学の2年先輩。
ね、「岩見沢(市)/北海道 vs 桜島/鹿児島」って、いかにも対立項っぽいじゃんない?
しかも、この霧島透子/岩見沢寧々は、昨年の、ということは、咲太と麻衣さんが入学する前年の大学ミスコンだったという。
となると、これ、単純に、今回の紗良と同じように麻衣に対する嫉妬としか考えられないのだけれど。
だって、麻衣が入学する前までは、岩見沢寧々が大学一の人気者の美人さんだったってことでしょ?
それが、麻衣が入学してきたことでナンバーワンの座は無条件で麻衣に決まってしまった。
で、それに対する挫折が寧々の姿を消してしまう、という思春期?症候群を発症させてしまったのではないか?
なので、岩見沢寧々からすると、霧島透子名義でのヒット曲のネット提供は、体の良い、桜島麻衣に対する意趣返しだと思うのだよね。
だって、わざわざ桜島麻衣の声を真似てまで歌っているのだから。
姿が見えなくても声なら似せることができるから。
というか、もともと、桜島麻衣をもとにして(憧れて?)、桜島麻衣似の美人キャラを演じていたのかもしれない、寧々がね。
その特性も含めて、霧島透子を麻衣と誤認させることで一矢報いたつもりでいた・・・とか?
次巻では再び、桜島麻衣が消失しそうだし。
・・・と最初は思っていたのだけど、よくよく考えると、実は寧々の嫉妬の対象が麻衣だったというのはミスリードで、本当の嫉妬対象は、日常的にナチュラル美人の美東美織だった、というオチではないかと思っていたりして。
その場合、むしろ、岩見沢寧々は、桜島麻衣という、いかにも自分と対になるような名前の国民的美少女に、勝手に運命を感じてしまっていたのかもしれない。
そういう意味では、桜島麻衣の究極の追っかけが岩見沢寧々。
だから、霧島透子のミニスカサンタの姿は、麻衣ラブの咲太にしか見えない。
そもそもミニスカサンタの姿すら、麻衣の真似だったのかもしれない。
ともあれ、岩見沢寧々が一連の事件の原因になってしまうとシリーズ的には困ってしまうと思っている。
だって、それだと『ランドセルガール』の麻衣の話につながらないから。
そもそも、霧島透子の本名が岩見沢寧々だというバレがない間は、『ランドセルガール』で始まった新章としては、霧島透子の正体は桜島麻衣に違いない!という思い込みで読ませることができるから。
でも、実は違った、ということなら、じゃあ、あの桜島麻衣の小学生版のランドセルガールは誰? というか何?、ということになる。
ランドセルガールはやっぱり、麻衣の潜在意識が生み出した、牧之原翔子に対する嫉妬の顕在化なんじゃないか、と。
まぁ、最悪のメタネタは、岩見沢寧々が、前回の赤城郁実のように別の世界からやってきた麻衣さんの生まれ変わりとかで、寧々が元いた世界では、この「青ブタシリーズ」が、普通にラノベとして売られていた世界だった、とかなんだけどw
さすがにそれはないと思うけどw
ただ、『ランドセルガール』の物語で、咲太は、平行世界の自分と入れ替わるという一種の「界渡り」を実現してしまったわけで、その触媒に当たるのがランドセルガールだったんだよね。
あの咲太の能力(というか思春期症候群)とランドセルガールは絶対関わっているので、となると、そもそも『ランドセルガール』以後の話は全部、咲太とランドセルガールで生み出した世界だった、というのも可能で。
気になるのは、ランドセルガールが頑なに咲太のことを「おじさん」と呼んでいたことで、これは、実は本当にそうだったんじゃないの?と思ったり。
つまり、未来の咲太と麻衣の娘が過去の咲太の前に現れた、という展開w
ただそうなると、牧之原翔子が言っていた「霧島透子のいる未来は知らない」という事実と同整合性がつくのか、がいまだに謎なのだけど。
そういう意味では、満を持して、翔子ちゃんが帰ってくる、というのもあるのかも。
ということで、続きがとても気になる。
あとがきを見ると、次作タイトルは『青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない』となっていて、あ、このタイトルだと続きは1年後?とか思ってしまったのだけど、どうなのだろう?
気分的には冬の間なら「サンタクロースの稼働期間」認定としてギリギリOKなので、春先くらいに『サンタクロース』が出てくれるといいのだけど。
さすがに2年も時間があくと、流れを忘れちゃうんだよね。
本当は『ランドセルガール』のあたりからまとめて読み直す必要があると思うのだけど、それも億劫なんだよなぁ。
なにしろ、咲太にかかわるヒロインたちが、麻衣さんの存在がある以上、どの人をとってももはや第2列の人たちにすぎないので。
ただ、霧島透子だけはもしかしたら正ヒロインの桜島麻衣に並ぶ存在なのではないかと思ったりしていて。
だから、次巻では、いきなり、岩見沢寧々が咲太の恋人になっていて、麻衣が消失した世界として始まるのではないかと思っているのだけどw
だって、次巻は、本巻の最後で皆が見た「#夢見る」で描かれた12月25日から始まるはずだから。
そこでは、桜島麻衣が消えて、岩見沢寧々が麻衣のいた場所を占めている世界になっているはずだから。
ただ、『麻衣さんが危ない』という表現は、本巻でも何度か冗談で言われていた「麻衣自身が危険要因である」という解釈の要素もあると思うのだよね。
その意味で、やっぱりラスボスは桜島麻衣その人ではないかと思ったりw
ということで、早めに『サンタクロース』を出してくださいね!
ていうかさ、「XXXの夢を見ない」というタイトルを付けたシリーズで、「#夢見る」なんてものが出てきたら、そもそもこのシリーズそのものが、咲太の見た夢だった、という十数巻に渡る壮大な「夢オチ」の危険性が常にあるのだと思っていてw
そういう意味でも『サンタクロース』のオチが今からとても気になっているのです!