前回、A級ハンターだけで攻略可能と思われたダンジョンで、ハンターズのチームが全滅する危機を救った旬。
それで、結局、向山とかにもS級であることがバレたのだけど、今回は、物語がその次のフェーズに進むための小休止の回。
正式に旬がS級であることが公表され、
諸星の父がハンター病にかかったことが判明し、
さらにはアリの人間社会への侵攻が開始。
「ソロレベリング」がタイトルのこの作品は基本的には、旬がひたすら強さを求めてダンジョンを攻略する、要するに修行をしていく話で、それだけ見れば、実はドラゴンボールの孫悟空と変わらないのだけど、悟空との違いは、もともとE級の頃から、旬は家族の生活のためにハンター業をしていたわけで、その延長線上で、理由はわからないけど、生還できたことで、プレイヤーとしてランクを上げることを選んでいること。
まぁ、だから、正直、S級であることを明かす今回までの話は、ひたすら旬が修業をするだけの話。
しかも、彼のモチベーションは、父不在の家庭で、病床にふせっている母の病気を直すことと、妹の大学進学の学費を稼ぐこと。
そのうち、ランクアップのモチベーションは、ダンジョン攻略で、母親の病気を直せそうだという部分。
なので、まぁ、確かに利己的に見えるけど、彼には彼の事情があってここまで強くなってきた。
なんで、こんなことを改めて書いているかというと、旬のことを、よくある「なろう系」のチート主人公と同列に扱う評を結構見かけたから。
でも、彼はそういうのとはちょっと違うよね。
それは、今書いたように、物語前半のモチベーションが、なろうのように、強くなることが自己目的化しているわけではないし、強くなることで、いままで自分のことをバカにしていた奴らを見返したい、という功名心からではないから。
出発点からして、家族のため、という利他的な動機があった。
で、これは半分ネタバレだけど、そういう彼だからこそ、あの物語冒頭の二重ダンジョンの悲劇の中で、ゲーマスから生きながらえさせらようとされたわけで。
そのあたりの「旬・再生」の理由はおいおい明かされるとして。
そのためのいわば前哨戦として、S級バレ以後の、「社会のために」戦うという流れに変わっていく。
もちろん、そこでも無双するので、いや、もうお前一人いればいいじゃん!って感じが続くのは間違いないのだけどw
ただ、やっぱり物語の原点には、人助け、があるんだよね。
その「人助け」の範囲が、ランクアップとともに同心円状に広がっていくのが、おもしろいところなわけで。
それを「物語がインフレする」と言ってもいいのだけど。
でも、そこにちゃんとインフレする理由が設定されるのがユニーク。
というか、昔の日本にはあったプロットだけど、今はすっかり見られなくなったものが韓国の作品からでてきているのは、物語単体の評価とは別にやっぱり気になるところ。
要するに、まだ韓国では「理想の時代」が続いているということだよね。
そういうプロットが可能だ、ということを示すうえでも、この作品はこのまま完結まで続けていってほしいと思うのだけど。
アリ編以後、圧倒的に物語のスケールが広がって転回も加速するので。
そういう意味でちゃんと評価したいし、その分、継続に期待したい。
それで、結局、向山とかにもS級であることがバレたのだけど、今回は、物語がその次のフェーズに進むための小休止の回。
正式に旬がS級であることが公表され、
諸星の父がハンター病にかかったことが判明し、
さらにはアリの人間社会への侵攻が開始。
「ソロレベリング」がタイトルのこの作品は基本的には、旬がひたすら強さを求めてダンジョンを攻略する、要するに修行をしていく話で、それだけ見れば、実はドラゴンボールの孫悟空と変わらないのだけど、悟空との違いは、もともとE級の頃から、旬は家族の生活のためにハンター業をしていたわけで、その延長線上で、理由はわからないけど、生還できたことで、プレイヤーとしてランクを上げることを選んでいること。
まぁ、だから、正直、S級であることを明かす今回までの話は、ひたすら旬が修業をするだけの話。
しかも、彼のモチベーションは、父不在の家庭で、病床にふせっている母の病気を直すことと、妹の大学進学の学費を稼ぐこと。
そのうち、ランクアップのモチベーションは、ダンジョン攻略で、母親の病気を直せそうだという部分。
なので、まぁ、確かに利己的に見えるけど、彼には彼の事情があってここまで強くなってきた。
なんで、こんなことを改めて書いているかというと、旬のことを、よくある「なろう系」のチート主人公と同列に扱う評を結構見かけたから。
でも、彼はそういうのとはちょっと違うよね。
それは、今書いたように、物語前半のモチベーションが、なろうのように、強くなることが自己目的化しているわけではないし、強くなることで、いままで自分のことをバカにしていた奴らを見返したい、という功名心からではないから。
出発点からして、家族のため、という利他的な動機があった。
で、これは半分ネタバレだけど、そういう彼だからこそ、あの物語冒頭の二重ダンジョンの悲劇の中で、ゲーマスから生きながらえさせらようとされたわけで。
そのあたりの「旬・再生」の理由はおいおい明かされるとして。
そのためのいわば前哨戦として、S級バレ以後の、「社会のために」戦うという流れに変わっていく。
もちろん、そこでも無双するので、いや、もうお前一人いればいいじゃん!って感じが続くのは間違いないのだけどw
ただ、やっぱり物語の原点には、人助け、があるんだよね。
その「人助け」の範囲が、ランクアップとともに同心円状に広がっていくのが、おもしろいところなわけで。
それを「物語がインフレする」と言ってもいいのだけど。
でも、そこにちゃんとインフレする理由が設定されるのがユニーク。
というか、昔の日本にはあったプロットだけど、今はすっかり見られなくなったものが韓国の作品からでてきているのは、物語単体の評価とは別にやっぱり気になるところ。
要するに、まだ韓国では「理想の時代」が続いているということだよね。
そういうプロットが可能だ、ということを示すうえでも、この作品はこのまま完結まで続けていってほしいと思うのだけど。
アリ編以後、圧倒的に物語のスケールが広がって転回も加速するので。
そういう意味でちゃんと評価したいし、その分、継続に期待したい。