コンヤはイスラーム教のスーフィズム・イスラーム神秘主義の一つメヴィレヴィー教団(旋舞教団)の発祥地として有名です。創始者はジャッラールッディーン・ルーミー(?~1273)です。牧野信也氏によれば「スーフィーとは神秘家をさすアラビア語であるが、元来これは(スーフ)『荒い羊毛』をまとった者、すなわちはかない現世をのがれ、粗末な衣をまとって禁欲的な生活をするムスリムを意味しており、後に神秘家そのものをさすようになった」(「イスラームの根源をさぐる」p55)また「(日本の)踊る念仏を思わせるもので、理論、理屈や教義としての宗教ではなく、体で、そして全存在で受け止め、体験できるものであったので、忽ち、民衆の間に広まっていった」(p59)
私たちはイスラーム教にはスンニ派とシーア派しかないような理解をしていますが、このスーフィズムはイスラーム教史で重要な役割を果たしています。
さてこの旋舞教団の創始者ルーミーの廟(博物館)に彼の言葉が書かれていました。近くに日本語訳もありました。(写真をなぜか写していない)「私のもとへ来なさい。あなたが無神論者でも偶像崇拝者でも拝火教信者でもかまわないから来るのです」私たちが理解するイスラーム教ではないですね。
1927年アタチュルクによってこの教団は解散されましたが、ルーミーの廟は博物館になっています。そしてその特異の旋舞も観光用として毎年12月10日~17日だけ公開されているとガイドブックには書いてありましたが、なぜか2000年10月でも見ることができました。(写真)ガイドブックにもこの写真が載ってないので貴重?のような気がしたので紹介します。