スペインが中南米から金銀を中心とした富を強奪して持ち帰ろうとするのを狙ってヨーロッパ諸国からの海賊たちがカリブ海を中心にしてその富を横取りしようとして跋扈するようになります。海賊船には2種類あります。一つは私掠船(privateer)で、政府、王室などの無言の許可ないしは正式の免許状を持ち、敵国ないしはそれに準ずる国の船を攻撃する個人の船と定義されます。一方、政府、王室などの後ろ盾を持たない純粋?の海賊船がいます。しかし両者の区別はしばしば漠然としていました。したがってカリブ海沿岸には多くの対海賊の要塞が築かれます。
前回紹介したヴェラスケスが本拠としたサンティアゴ・デ・クーパは勿論海賊の対象であり、それに備えて海岸線に要塞が築かれます。それがモロ要塞の名前で知られるサン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城です。1997年世界遺産に指定されました。1554年海賊に襲われたのを契機にイタリアの軍事技術者Giovanni Bautista Antonelli が1587年に設計しました。その後イギリスの私掠船ヘンリー・モーガンがここを襲い、一部を破壊したことがあります。
写真はこの要塞が海に大砲を向けているところです。
前回のツアーコンダクター(添乗員)東山さんの通訳云々についての文章について東山さんから「私は全部通訳しましたよ!」と抗議?のコメントがありました。東山さんありがとうございました。