町の海岸線にあまり広くない広場がありますがフラヴィオ・ジョイア広場と呼ばれています。以下「イタリア海洋都市の精神」(p185~186)をそのまま転記させていただきます。
「その中央に、海洋都市アマルフィ市民にとっての英雄、フラヴィオ・ジョイアの像がそびえる。このモニュメントの台座の銘文には、羅針盤の発明者と書かれている。彼は14世紀に活躍した船乗りで、磁石を利用した羅針盤をヨーロッパで最初に実用化し、航海に用いた人物とされてきた。***だが、最近では、フラヴィオ・ジョイアは想像上の人物であることがほぼ明らかになっている」
しかし、水を使わず水平に磁針を保つ乾式羅針盤がアマルフィ人よって発明されたことは事実のようです。(「イタリア海洋都市の精神」p173)
最初に紹介したようにアマルフィは最古のイタリア海洋都市国家であったので造船の歴史も古いのです。(以下おもに陣内秀信著「イタリア海洋都市の精神」に拠ります)最古の記録として810年にビザンツ帝国から20隻の船の建造の発注を受けたことが知られています。現在残っている造船所は当時の半分で1343年の暴風雨(地震説もあるようです。7月28日はロンリープラネット日本語版p685の地震説で説明しました。ウィキペディアは嵐説です。「地球のある方」にはこの件に関しての記載はありません)によって海底に没しました。
写真のarsenaliと書かれているのは「造船所」いう意味でmuseoは現在ここは展示会として利用されているということのようです。