このトゥリッリ家屋はこの周辺に点々とありましたが、集落としてはアルベロベッロだけです。14世紀以前のトゥリッリは存在しませんが、その起源については色々説があるようですが定説はないようです。陣内秀信氏は「メソポタミアあるいは北アフリカからクレタ、ギリシアを経て南イタリアに伝わったという説が有力」(「南イタリアへ!」p89)と述べています。
屋根の材料、石灰石はこの地では豊富で、塀などに用いられているのを沢山見ました。
アマルフィからポンペイ遺跡(紹介済み)を経由してとんがり屋根のトゥリッリと呼ばれる民家の集落、世界遺産のアルベロベッロを訪れました。
屋根の材料は石灰石でモルタルを使用せずそのまま積んでいます。したがって、簡単に屋根を取り外せるようになっています。これが税逃れになったという言い伝えがあります。というのは、領主が家屋税を取り立てようとしてやってきたときにこの屋根を取り崩して家ではないとして税を逃れたということです。