そこで、いくつかの教科書出版社には連絡(電話)をしました。そのうち一社(帝国書院)から回答をいただきました。(写真)
写真が見難いかもしれないので主要な部分を転記し、私の意見を述べておきます。
「***この件につきまして、著者に確認いたしましたところ、カタコンベを迫害されたキリスト教徒の避難所とする学説は、近年では否定されつつあるということでございました。つきましては、「迫害」「避難所」といった記述を、平成31年度版より「初期キリスト教徒の地下共同墓地として使用された。」といった内容に変更する方向で検討します。なお、教科書の記述を変更するためには、文部科学省に申請を行い、承認を受ける必要がございます。***」
この文章で「近年では」と書かれていますが、ちょっと引っかかりました。というのは私がそれに気づいたのは1996年のイタリア旅行のときでこのブログに書いたのは2005年と2006年でした。前回紹介した欧州共通教科書「ヨーロッパの歴史」で当時に日本でも話題になりました。その出版は1992年のことでした。同じく前回紹介した「キリスト教史」は1977年です。