風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

三半の音・音程

2023年02月04日 | 詩吟
夢松風土曜日教室 
今日の課題は、「偶成」
音程も確かで、最初から声も伸びやかに出ているお二人。
発声練習、滑舌の練習の効果は、はっきり自覚していて、「パタカラ」を
忘れていたら、「パタカラ」を!と所望されました。

今日は、一人お客様が短時間滞在なさったので、うちの子たちは、こんなに
優秀よと自慢したくなりました。
彼らは、若く吸収が早いので、今までの初心者には要求したことのないことを
要求してみました。
私自身の苦労の元は、早いうちに指摘がなくそれが不完全なものと認識する
ことがなく、今頃になって悪い癖になってしまったものを直すのを大変に
苦労していることがあります。

初心のうちにどこまで要求するかしないのかは、永久のテーマで、相手の
状況がそれぞれ違うため、これが正解と言うのは、見つからないのです。

この世代の二人には、大いに期待して、関吟流の型にはまって欲しいと思います。
果たして、私の手に負えることなのかわかりませんが、萬斎さんも「楷書が
出来てそれから行書」と言う表現は、いみじくも同じことを私も教室で、
言っていることだと、嬉しくなりました。

感情が入らないという人には、関吟流には、60以上の譜があります。
その型を詠えるようになるだけで、かなりの表現ができるようになります。
先ず、テキストの通りに詠う。あれこれ考えずに声を出す。
テキスト上の指示通りに正しく音階をなぞることで、表せるものは、かなり
ありますよ。

その一つとして、半音の音程を正確に取りましょう。
それだけで、詩の情緒が変わります。
三⇒六 と三半⇒六の情緒は半音の音程を正しくとるだけで変わります。

三から三半に音程を変えて、コンダクター通りに声を伸ばします。
そして次には、最初に三半の音をいきなり出します。
なかなかつかみにくいです。
そしてまた、三から三半へ音を取って三半のまま伸ばします。
その音を体に覚えさせます。

先日の徹子の部屋に出演していた、野村萬斎さんの親子孫のトークを興味深く
聞きました。
先ず、「型にはめて、はまってから、自由に羽ばたく」型にはまるまでは、
相当厳しく処したと万作さん萬斎さんともにおっしゃっていました。


彼らと、比べることもできないほど格は違うけれど、先ず、型にはまる
ということは、大事です。
初心の内から、厳しく細かく要求するのではきっといやになる。
いやになる前に、引くことも大事。それは、どこが目印?そんなものはない。

土曜日教室のお二人は、厳しいくらいにやって欲しいという。
さぁ、三人で試行錯誤しましょう。
先ずは、8月の初段昇段試験に向けて、吟題を決めて進め!

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