新宿に行くのは、何年ぶりのことだろうか。
新宿駅新南改札を目指したが、やっぱりどこかで間違ったらしく南口に出てしまった。
改札の駅員さんにお尋ねして、あぁそうだったと、南口からサザンシアターに
向かって進む。
何年経っても、久し振りのところへは迷ってしまう方向音痴は、もう治らないね。
スマホの地図も上手には使えなくて、誰かに尋ねる時は、スマホを隠すのである。
そんなこともあろうと十分時間をとったので、開場を待って入場。
ゆっくりプログラムを読み、なるほどと、幕開けを待つ。
右サイドの通路横の席ではあるが、椅子に正しく座ったら、自然と中央に体が
向くようになっている。
これは良い。親切な設計だ。体に優しい。
たまたま、終わった後にトークイベントがあったので、それまで鑑賞したら、
三時間近くになったが、立ち上がる時膝が痛くなかった。
正しい姿勢で良い椅子に座っていたら、腰に負担がなくて更に膝への悪影響が
ないということがよくわかった。
お隣の見知らぬお嬢さんもいい席を取ってくれてと言っていました。知り合い
でもいらっしゃるのかな?
私もそうよと言いそうになるのをこらえて、「おばちゃん」を慎む。
演劇は門外漢なのですが、訓練された人の言葉は、全部がちゃんと耳に届く。
そして、トークの時も、照れながらトーンが下がっても、役者の声は届いてくる。
最近耳の聞こえが悪くなり、テレビドラマの俳優の声が届かないことが増えた。
訓練した人は、つぶやきでも聞こえるんだねぇ。
能も面を付けてさえも遠くの観客に通る声を出さねばならぬと、訓練をする
のだと物の本に書いてあった。
テレビドラマとは伝え方で全く土壌の違うものを比べてはいけないが、言葉を
届けるについて考え始めた今。
発声は強いだけではいけない事を身をもって感じ、宿題として動き始めた今だから余計に思うことがある。
舞台は、楽しみました。おかげ様でした。
あの、よどみないセリフを覚える能力と集中力、発声は、どんなところにも
生かされ、頼りにされることでしょう。