「海を望む」藤井竹外作 を、吟じることになり、練習に入りました。
まだ、鷺照先生に師事していたころに習った吟で、思いっきり声を張り上げられるだけ張り上げていました。
その吟じ方は、体が覚えていて、そのころのこと、そして、草原でご披露した時のことが、浮かんできて、気持ちが伸びやかになります。
数年前から、これからどう吟じるかを壁にぶち当たってからというものの、吟詠への取り組み方とは、心の動きが全然ちがっているのを、とても、はっきりと感じます。
そして、この吟は、これでもかこれでもかと吟じたので、不安感が全くありません。
ここまで、吟じ込んでこそ御披露してよい吟詠なんだということを、実感したのは、これが初めてです。
こんな風に感じることのできる吟題を私はいくつもっているかと、数えてみると、ほとんどないなぁ。
実感した今から、そして、これから先、このように思えるほど吟じ込んだと言える吟を、一体いくつ積み重ねられるだろうか。
それにしても、こんなにすがすがしい気持ちになる手助けをして、場所を提供されていることが、どんなに幸せなことか。
どなたに感謝したらよいのでしょうねぇ。