採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

種無し柚子のコンフィ

2007-12-18 | +ジャム・ピール(果物系保存食)

今年は柚子が当たり年みたいですね。
地元の直売所でも山盛り、山口、鳥取の噂でも豊作とか。果汁がたっぷりめの早い時期にがんばって加工しようと買い込んでおります。

本柚子、花柚子のほかに、種無し柚子というものも最近見かけます。
大きさは花柚子くらい、皮は花柚子よりは薄く柔らかいです。皮の色は、花柚子はレモン色っぽいですが、種無し柚子は本柚子に近い色です。
ほろ苦さは本柚子よりはあって、花柚子よりは少ないかな。

種無しというだけあって、種がほとんどなく、切るとレモンのように果汁たっぷり。
スライスして蜂蜜に漬けておけば種を取る手間もなく柚子ドリンクが出来上がります。

直売所で何袋かかごに入れていたら、売っている人に「甘露煮にするの?」と聞かれました。「甘露煮というと?」と聞き返すと、3回ぐらいゆでこぼして、それを蛍火でとろとろ煮るものだとか。
何だかよさげな感じでは☆ よし、挑戦だ!
 

2007/12/07種無し柚子

こちらが種無し柚子。本柚子のような色合いで小ぶりです。

昨年作ったオレンジコンフィに倣って、針でつついて穴を開けてから下ゆでしてみました。

2007/12/07下ゆで中(2回目)

ゆでこぼしているところ。面白いことにみんなおしりを上に向けて浮かびます。
針でつついたところからアブクがたちのぼっているのが分かるでしょうか。

3分茹で、さらし、
3分茹で、1晩さらし、3分茹で、さらし

と3回ゆでました。

2007/12/04さらし中(1回目)

晒しているところ。2回ゆでたので、沈みます。
一晩晒した水を舐めてみると苦いので、苦味が抜けたことが分かります。

針で沢山つつくとより苦味が抜けやすいようです。

2007/12/04鍋の中(1回目)

さて鍋に入れて、水をひたひたより多め、そしてお砂糖(果糖を使っています)を入れてコトコトコト・・・・。

のはずが!

2007/12/04破れてしまった柚子(1回目)

うっかり目を離した隙にグラグラ沸騰させてしまいパックリ爆発!
え~ん。
完全に成功するつもりでいたのでこの時はショックでした。

でも、もうこのまま煮続けるしかないわ。

(3日後再挑戦しました)

2007/12/09落としぶた(2回目)

こうやって落としぶたと重石をして煮て、それが冷めるとあら不思議。びんの中だけ水位が高く!
白土三平の忍者マンガにこんな秘法がありませんでしたっけ。
この方法で池の水を干上がらせていました。

2007/12/07破れたのと破れてないの(1回目)

さておおむね煮詰まりました。これは悲劇の1回目。
左上の三角形のが破れていないもの。ほかの丸いものは破れたもの。

2007/12/09破れてはいないけれど(2回目)

2回目は破れないように慎重に煮ていきました。

でも、冷静に考えると、なんだかしわしわで変な形。浸透圧で中の果汁が引っ張り出されているわけだから縮むのは当然なのだけれど・・・。

甘露煮ってこれでいいの?
ほたほたと、ぷっくり煮上げないといけないのでは?
こんなに縮んでしまってはお茶請けというよりドライフルーツ・・・。

2007/12/07作種無し柚子コンフィ(1回目)

ひとまず瓶詰めしてから使い道を考えよう・・・。
(これは1回目。破れてしまったもの)

2007/12/09作種無し柚子コンフィ(2回目)

これは2回目。瓶詰めするために煮立たせたら更に濃いカラメル色・・・。
しわしわ~。

2007/12/09作種無し柚子コンフィ(2回目)

ねっちりとしたドライフルーツ系です・・・。


2回目、皮が破れなかったのはよいのだけれど、疑問を残す出来上がりとなりました。
しわしわと小さく、皮がちょっとカチっと固め、そしてけっこう酸っぱいのです。
お砂糖が足りなかったのは確か・・。でも最後の方、もう煮詰まってきてしまい、しかもペクチンで濃度もついており、ここにお砂糖を足すとさらに柚子がちんちくりんになってしまいそうで足せなかったのでした。

考えてみればオレンジと違って酸っぱい果汁がたっぷり詰まった種無し柚子。
これが縮むほど煮詰めると酸味も凝縮されるわけで、砂糖もその分大量に必要だったのでした・・・。

そもそも、しわしわに煮上げてはいけなかったのかな?
ぽたっとした柔らかい甘露煮にすべきだったのだろうか。とすると、あらかじめ皮に切り目を入れておく必要があるはずですよね。
以前aiwhasさんがクローブを沢山突き刺して丸ごとオレンジのコンポートを作っていらっしゃいましたが、ああいう風にすればいいのかな?
あ、でも今読み返したら、クローブを突き刺すのは甘く煮た後、瓶詰めする直前のようです。
単に煮すぎたということかなあ。
甘いオレンジだったら、しわしわになるまで煮詰めても、甘くておいしいコンフィになりそう。

成功とはいえない気分だけはするものの、一体どの方向に修正を加えていいのか分からなくなってしまいました。
・砂糖を多くしてしわしわの甘いコンフィにする。
・砂糖を多くして、煮る時間を短くして、ぽったりとした甘露煮にする。
・材料を変えて(オレンジなど)、しわしわの甘いオレンジコンフィにする。

迷走中。



それにしても。
成功させてお友達に味見してもらうつもりが、謎のものが出来てしまった。
どうやって使おう。

刻んで、フルーツケーキに混ぜるかな。干し杏のように酸味のアクセントを出すのにいいかな(負け惜しみ)。
去年金柑を使ったように、挽肉のパテに断面が綺麗に出るように埋め込んだらどうかな、と思ったのだけれど、こんなに酸っぱくてもいいものだろうか。
シロップで少し煮直して、お酒に漬けておけば使えるかしらん。

コメント (4)
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