採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

イノシシ半頭

2020-12-14 | +乳製品・肉・魚・卵

愛媛のレストラン「アリエッタ」のシェフかずさんのブログやフェイスブックで、おいしそうなイノシシのお料理をときどき拝見していました。
みかん畑の地面を掘り返して荒らしてしまう、にっくきイノシシを退治する「しまなみイノシシ活用隊」のイノシシです。
そして、お友達のわらびさんが、そのイノシシを取り寄せてお料理していらっしゃいました。
わわわ、私も・・☆ 
ということで、私もかずさんにお願いして、買わせて頂くことにしました。

「半頭だとお買い得ですよ」
というご案内もあり、半頭のサイズは5キロ程度とのことなので、まるまる半分、買ってしまうことに。
(100g300円)
冷凍庫、なんかキュウキュウなんだけど、がんばれば入るはず。

受け取る日の前日、ハプニングが。
朝冷蔵庫を開けて牛乳を取り出してみると、冷蔵庫が暗いのです。
え、電球が切れた?
うっすらぬるいような気も・・。
でも通電はしているし・・。

夜、電球の様子を見てみようかと照明のカバーをあけたところ、電球の問題ではなさそうということが判明。
しかも朝よりさらに冷蔵庫がぬるくなってる!!
これは故障だ!!!! よりによってこのタイミングで!

夜の時点で、冷蔵庫内は外気温よりぬるいくらい。
中身を救出せねば。
まず、もう一台の冷蔵庫から、冷蔵しなくてもよさそうなものを全部取り出し、カゴおよび玄関外に退避。
そして壊れた冷蔵庫の中の棚にあるものをみんな取り出し、冷蔵庫2号(牛乳とか)、および玄関外(味噌とか)に退避させました。
壊れた冷蔵庫の冷凍室のものもは、ひとまずそのまま。
むやみに開閉すると温度が上がってしまうので、なるべく開けない方がいいですよね。
(冷凍庫は、もう一台の方もギュウギュウで、絶対入りきらない)

朝いちばんで購入した電器店に電話し、さらにメーカーコールセンターに電話し、
「修理は明日」
といわれたのでしたが、是非とも、とお願いして、サービス部門(土浦)とやりとりしてもらって、当日中に来てもらうよう手配しました。
もしこの日に来ないようならば、段ボールに冷凍庫のものを詰めて、ヤマトに持って行って冷凍便で自宅宛てに送ろうかと思っていましたが(少なくとも壊れていない冷凍庫に退避できるので)、それはしなくてよさそうです。

本当は、イノシシが来るまでの間に冷凍庫の整理をしようかと思っていましたが、壊れた方は開けない方がいいので、それはナシ。
冷蔵室はからっぽになったので、中を拭いたり、棚板を洗ったりしておきました。
冷蔵庫のことで気をもむのにいそがしく、お肉のさばきかたの予習は、この日は手につきません。
(その前日まではYoutubeを見まくりだったのだけど)
作業台の準備と、あと何をしてたのか記憶がおぼろげですが、ずっと悶々と過ごしていました。

14時くらいにつくといいなーと期待していましたが、荷物が多い時期だからか、16時ごろ、ようやくイノシシ到着。

およ、箱は結構小さい?

愛媛のイノシシ

小さな箱に、ずっしり中身が詰まっていました。
半頭・・・?

愛媛のイノシシ

取り出して広げてみると、なるほど半頭です。
折りたたまれて入っていたのでした。

愛媛のイノシシ

今回は、オス。
生体重量で21キロだったようですが、頭、内臓、皮、などを取り除いて、半身のお肉としては丁度5キロでした。
両側あわせると10キロなので、半分くらいは食べられない部分なのですね。


↓ 生肉画像が出ますよ


愛媛のイノシシ

さて半頭。

前々日くらいには、Youtubeでラムをさばく画像を何度も何度も見て、イメージトレーニングしていたのです。
でも、実物を前にすると、頭がまっしろ。

「た、確かウェストのくびれから尾てい骨の4つめくらいにかけて切ると、モモが分離できるのよね?」
と切り始めて、
「はっ、背骨がない!」
と、ここで背骨が取り除いてあることに気づく始末。
(背骨がないので折りたたんで箱詰めすることが出来るのでした)

「あー、もう、いいや、とりあえず骨をとろう」
見えている肋骨を取り、肩肉を外して開き、スネを外して肉をこそげ、モモも切り離して骨を抜き・・・。
で、骨を全部とってから、ロース、バラ、肩?、のような感じで切り分けてみました。

愛媛のイノシシ

背ロースの下の細長い肉がヒレ。
切り分ける前の写真で、おなかのなかでキッチンペーパーに包まれているのがヒレでした。
(背骨を取り除くときに剥がしてよけてあったのだと思います)

16時半にお肉を解体しはじめ、その最中に冷蔵庫修理の人が作業しているさなかに解体し続け、上の写真の状態にしたのが18時すぎ。
約1時間半、格闘していました。

Youtubeで予習したとき、お肉屋さんたちはみんな細いナイフで切り分けていました。
そういうナイフ、うちにないよなあ、と思っていましたが、先日那須に行ったとき、発見!
この赤い柄のナイフ、借りてきました。
肉をこそげるのに、この細い先端がとても役立ちました。
(事前に研いでおくともっとよかった。反省)

愛媛のイノシシ

取り外した骨たち。
どの骨も、しっかり肉とくっついているんですね。
特に肩甲骨が、体表側?に謎の突起があってなかなか難物でした(人間の肩甲骨の体表側は平らですよね?)。

この骨は、冷凍庫に入れるスペースはないので、当日中に煮出してスープをとりました。

愛媛のイノシシ

背ロースは三分割、のっぺり平らなバラ肉も、どうしようか迷いましたが、縦に3等分(ミンチにしてパテを作ったりとかを想定)、モモ肉はひとまずかたまりのまま、冷蔵庫に退避。
翌々日に食べる予定の背ロースと、かたまりのモモ肉以外は、真空パックして、この日に冷凍してしまいました。
(モモ肉は翌日に切り開いて冷凍した)
今回は、初回だったので、お肉の小分け冷凍と、骨からスープがとれればいいと思っていたので、いちおう目標達成です。


夕方6時過ぎまで生肉と格闘していたので、夜ご飯のビジョンが立っていません。
疲れているので、手順が多かったり、集中力が必要な料理は無理~。
揚げ物ならなんとか。
解体時にどこからか切り取られた謎の赤身(カケラ)いくつかと、あとヒレ肉を、カツにすることにしました。
冷蔵庫の写真の、手前中央にあるお皿の上がそのお肉。
(揚げ物は、比較的単調な作業なので楽なのです)

愛媛のイノシシ

イノシシカツ、できあがり~。
左から、カケラ肉1個、ヒレ肉3切れ、よくわからない大き目肉3切れ。
(左上にあるのはついでに揚げたかぼちゃ天ぷら)

愛媛のイノシシ

これはヒレ肉。
丁度いい揚げ具合かなと。

いろいろな部位のカツがあった訳なのですが、食べえみると、それぞれ触感や味が違う!
一切れ食べただけで、違うということが分かります。
ヒレは、きめ細かくてあっさり、ほかのカケラは、なんか味が濃かったり、噛み応えがあったり。
肉食文化の人たちは、各部位でお料理を分けるというの、なるほどよく分かりました。

あと、以前買った福井のイノシシとも味が違う気がします。
(大きさの違い?育ち方?)
愛媛のイノシシは、とてもあっさり、繊細な味わいで、どんなお料理にも使えそうです。

5キロの肉、どうしようかと思っていましたが、部位別に小分けすると、割とコンパクトになりました。
なんか、すぐに食べ終わってしまいそうな気も。
イノシシシーズンのうちに、もうちょっと買っておきたい気もしますが、冷凍庫がなんかギュウギュウなんだよなー。
何が入ってるんだろうか。


かずさん、ご紹介ありがとうございました!!


■メモ
・作業用ナイフは研いでおく
・夜ご飯に食べるものはある程度用意しておく。(カツはなかなかよい)
・作業台に敷くプチプチシートも用意しておく(今回は大きいのがなくて貼り合わせた)
・バラの一部を塩漬けとか、モモの一部をソミュール漬けとか、即座に出来るように準備しておくといいかも。
・モモ肉の解体は再度動画を見る。(今回は適当にやってしまった・・)
・次は、下半身だけ買って、解体の練習をしてみたいものだ・・・。

コメント (2)
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