筑波山あたりの名産に、福来みかん(ふくれみかん)というものがあります。
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(写真左側) 直径3-4cmほどのとっても小さな黄色いみかんで、皮がフカフカとふくれているもの。 ふくれているからフクレミカンで、風流な言葉をあてて福来、なのかな、と思っています。 味は、熟してしまえば特段酸味が強い訳ではなく、みかんに近い味。(甘さがあり、酸味はそれほどでもない) ただ、じょうのう(房の袋)が厚めで、果肉はごく少量なため、噛んでいるとすぐに果汁は消えてしまうのにいつまでもじょうのうが口に残るような感じです。
このみかんは、皮がとてもいい香りという評判で、このあたりで七味唐辛子を作る場合には福来みかんの皮は欠かせないというもの。
みかん狩りに連れて行って頂いたハツエさんは、手作り七味唐辛子の名人☆ 以前頂いたのですが、辛すぎず、とってもいい香りで何にかけても美味しくなってしまうのです。
ふくれみかんの収穫時期は今頃で、皮を剥いて乾燥させ、七味作りに備える段階。
副産物は、みかんの中身。 「中身、よかったら・・・・」 ということで、(レジ横にあってお肉のパックとかを入れるような)ビニール袋2袋満タン分、頂いて帰りました。
上の写真にあるように、直径3-4cmの小ささですが、いっちょまえに、スジがあります。 あと、タネもそれなりに。
柚子や花柚子を加工する際と同様の方法で、スジとタネをとっていくことにしました。 1~2房ずつに分け、スジを綺麗にして、中心側をハサミでカットして、タネをぷちゅん、と出す、という手順です。
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花柚子で慣れているつもりでしたが、ふくれみかんは二回りくらい小さいです。 いや、やってもやっても終わらないことといったら! こういう単純作業に強い私ですが、久々に、「ぐぬー、終わらん~」とうめき声がもれました。(あと、首筋も凝った)
数時間かけて綺麗にしたふくれみかん。
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後半4分の1くらいになって方針変更して、タネの入っていない房については、中心のスジのカットを省くことにしました。 こんなに小さいみかんなので、中心側のスジは大した固さではなく、煮溶けてしまうだろうとの見込み。 (タネ入りの房のみ、カットして種を出す)
よく煮込むと、綺麗な黄色のジャムになってきます。 味はまろやか系。
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じょうのう率が高いために、味は薄くなってくるため、お砂糖、レモン汁など加えた方が味が引き締まる気がします。
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(びん詰した写真あとで)
アルカリ液でじょうのうを溶かして、みかんの缶詰みたいにするのですよね。
先日のみかん狩りで、大玉みかんが沢山残っていました。じょうのうが厚いみかんはそのまま食べるのはイマイチなので、みかん缶詰みたいにするのは楽しいかも☆ 重曹の濃度やゆで時間などに試行錯誤が必要そうですね。