採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

手作りアラブ菓子:ナイチンゲールの巣(Esh al bulbul)

2012-04-03 | +自家製バクラバ

しばらく間が空いてしまいましたが、お友達から頂いたカダイフとユフカで作ったものを、記事にして行きたいと思います。
アラブ菓子については、思い入れが強すぎてうまく文章がまとまらないので、いっそ、ささっとまとめることにしよう・・・。

なお、カテゴリに「■アラブ菓子・中近東食材」というものを新設しました。
これまで買ったアラブ菓子や中近東食材、そして試行錯誤中ではありますが手作りのアラブ菓子もここに入れていきたいと思います。


ずいぶんとコメントのお返事が遅れていてすみません。しばしお待ち下さいませ。

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カダイフ(素麺状の小麦粉生地)が手には入ったら、まずやってみたかったものは、鳥の巣。
グーグルやユーチューブで作り方を検索したのですが、あまりよいサイトがありません。
かすかな手がかりは、バクラバも作っているミラノのパン屋さんが、「鳥の巣は作れないよ」といいながら手真似をした動作のみ。
左手の指に、何かを巻き付ける仕草をしたのです。

なるほど、そうやって「巣」を作るのね。

とりあえず、やってみます。

 

アラブ菓子OshElBulbul

素麺状の生地を適量右手でとり、左手の指に巻き付けて丸めます。
人差し指、中指、親指などいろいろ試しました。
また生地の分量も様々にして、高さが高いもの、低いもの色々やってみました。

アラブ菓子OshElBulbul

天板に並べて、澄ましバターをふりかけます。

ところどころナッツ入りのものがあるのは、ナッツをどの時点で入れるのか不明で、入れておくとどうなるのか実験してみたもの。 (焦げるので最初から入れておくのはよくないという結論)

アラブ菓子OshElBulbul

実家の電気オーブンで焼きます。
すると、高さが低いものから焦げてきました。

アラブ菓子OshElBulbul

多少の焦げムラは気にせず、全体がコンガリするまで焼きました。
ナッツをシロップにくぐらせてを穴に詰め、更にあと少々オーブンで焼きました。

アラブ菓子OshElBulbul

一個ずつ切り離して出来上がり。

全然自信がなくて適当に作っていましたが、何だか、本物に似てるのでは!!!


食べてみると、サクサクカリカリで、まさに鳥の巣!
初めてにしては、かなりよく出来ました。これで、もう外国から取り寄せなくていいかも?
もっと上達したら、アラブ菓子屋さんになれるかも☆
なんて妄想が広がります。


作り方と今後の課題を整理しておきます。その後レシピサイトも見付けたのですが、まだ不明な点は沢山あります。

■■アラブ菓子 ナイチンゲールの巣 Esh al bulbul
■材料・道具
クナーファ
澄ましバター
好みのナッツ(ピスタチオ、松の実、カシューナッツなど)  乾煎りしておく
シロップ 砂糖と水 同重量、風味付けとしてローズウォーター もしくは柑橘の皮、果汁 
霧吹き(水を入れておく)
丁度指がはまる程度の丸形(あれば)

■作り方
(1)まずシロップを作る。
同重量の砂糖と水に、ローズウォーター適量を混ぜ、数分煮立ててさましておく。
今回はローズウォーターをつかったが、代わりに柑橘の皮と果汁で風味付けしてもよい。
(2)クナーファを適宜ほぐす。乾燥して折れやすくなっているようであれば、霧吹きで水分を補給し、湿らせる。
(3)適量のクナーファを右手にとり、左手の指に巻き付けるようにして、「巣」をかたちづくる。
指1本だと穴がとても小さくなるので、何か筒状のもの(クッキーの丸形など)を指に嵌めるとよいかも。
(人差し指と中指2本を芯にしてみたが、抜きとりにくい)
これを、相互があまり密着させないように天板に並べていく。
隣同士がくっついていると、側面が焼けにくく、また絡まり合ってあとでバラすのが大変です。
(4)澄ましバターを、クナーファ全体に垂らしかけ、オーブン170~180度程度でこんがりしてくるまで焼く。
(5)乾煎りしたナッツをシロップ適量の中に浸しておく。
鳥の巣を一旦オーブンから出し、巣の中に、ナッツを一つずつ詰めていく(かなり辛気くさい作業)。
全部詰め終わったら、再度オーブンに戻し、シロップが乾くまで焼く。
この仕上げ焼きで、ナッツと巣が密着する効果があるような気がする。
サクサクに仕上げたい場合はこれで出来上がり。
(6)もし、じゅわっとシロップが染み出すようにしたければ、巣を大きめに作っておき、出来上がりにシロップを染みこませるといいかも。(よく分からないけれど)

■今後の課題
・巣の穴が小さくて、ナッツを詰めるのが大変だった。
カシューナッツ2個、ピスタチオ3個くらいは入れられるような穴がよい。細い丸形を探してみるべし。
・もうすこしコンガリ焼いてもよかった。焼きが甘いと、焼き上がりはサクサクなのだが、湿気やすいという問題がある。
・ナッツは数種類同時に作ると、出来上がりが色とりどりで綺麗。次回も色々用意するとよい。



これまで買ってきた 鳥の巣/Osh El Bulbul/bird’s nest の写真を、サイズが小ぶりな順に並べてみます。

サイズにかかわらず、今回のようにオーブンで焼くタイプと、多めの油で揚げる(もしくは大量の油を天板に注いで焼く?)タイプがあると思われます。
オーブン焼きタイプは食感がサクサクハラハラと、とても軽めです。 

シリア産 Semiramis。
どこよりも背が低く作ってあり、ピスタチオは3個。焼き色も浅め(今回私が作ったものに近い)
甘さとても控えめで、クナフェがと~ってもサクサクで、止まりません。

今回作ってみて思いましたが、背を低く、小さく作る方が難しいです。 一体どうやって成形しているのか想像もつきません。

シリア産GRESAM。
ウィーンで購入したもの。
サクサクで、背も低いタイプです。 
Semiramisよりも焼き色強め。 

シリア産 Rashad。
友人に頼んでウィーンで買ってきてもらったもの。 
濃いめの焼き色で、とてもサクサクしています。
やや背が高め。 
レバノン産 Al Bohsali。
ネットで購入し取り寄せたもの。
焼き色は薄いが、Bormaブルマの外側のようにしっかり固めで、サクサクというよりはバリバリ。油で揚げてあるのかも。

下半分には蜜がしっかり沁みて上は蜜が少なめで,ナッツは上側にだけあります.

2008/01/23レバノン産RafaatHallab&Sons

レバノン産Rafaat Hallab & Sons。
クナフェの盛り上げ方がこちらが高く、焼き色も強く、シロップも多めに染みこませてあります。
ピスタチオの数も多いです。

固めの歯ごたえだったので、おそらく揚げてあるのだと思います。 

ウィーンのナッシュマルクトでダンナサマが買ってきてくれたもの。ショーケースから1個ずつ買ったため産地は不明。

かなり大きくて、極細のクナーファをたっぷり使ってあります。おそらくオーブン焼きタイプ。上はパリパリしていますが、下の方はじゅわっとシロップが染み出してきます。


■参考情報
(1)トルコのオリーブオイル ドアル
日本国内で作られたカダイフ(クナーファ) 500g 1650円。
今回はこれを使いました。

(2)冷凍カダイフ(楽天 世界の食品市場ニッショク)
500g 840円

(3)冷凍カダイフ(楽天 イーワールドマーケット)
フランス産 500g 1400円

(4)ナイチンゲールの巣のレシピ  (英語。写真あり)

(5)YouTubeナイチンゲールの巣を作っているところ
 (アラビア語? 前半は違うもの。3分くらいから) 
 エジプト?のシェフ osama氏による料理番組のようです。 
 油で揚げてあります。 

(6)YouTubeナイチンゲールの巣を作っているところ
親指をテーブルに突き立てるようにし、その周りにクナーファを巻いています。
ナッツを詰めてからオーブンで焼くようです。

(7)YouTubeナイチンゲールの巣を作っているところ
料理番組。円筒形の木べらの柄にぐるぐる巻き付け、ぎゅうぎゅう握ってかなりしっかり固定しています。
その後は油で揚げています。 

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