先日わらびさんにお会いした際、美味しいサツマイモを教えて頂きました。
名前は 「シルクスイート」。
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群馬県の企業、カネコ種苗のオリジナル品種だそうです。 |
蒸かしたものを頂いてみると、表皮の内側は全て、とっても滑らかな質感です。
スジなんてどこにもありません。
お芋は、中心部がホコホコして周辺がしっとり、という煮え上がりになることもありますが、今回のシルクスイートは、全体が均質な食感です。
しっとりしつつ、かすかにほこほこしているような状態。
そしてとっても甘いです。
生まれながらにスイートポテトが完成してしまっているような感じ。
これは美味しい~。
調べてみると、「シルクスイート」は「春こがね」と「紅まさり」を交配して作られたものだそうです。
紅まさりはこのあたりの産直でも時々みかけます。
ころん、として太さが一様な、いい形のお芋が多いように思います。
シルクスイートも、外観よし、揃いよし、貯蔵性よし、という特徴があるそうです。
しかも実際甘みも強いとか。
サツマイモの甘さは、ショ糖スクロース、果糖フルクトース、ブドウ糖グルコース、麦芽糖マルトースから構成されており、これらの含有量の違いで感じる甘さも違ってくるのだそうです。
蒸し芋100g中の糖含量(g)から甘味度という指数が計算されます。
計算方法は次の通り。
甘味度=ショ糖×1 + 果糖×1 +ブドウ糖×0.55 + 麦芽糖×0.35
ベニアズマの甘味度は
ショ糖4.8×1 + 果糖0×1 + ブドウ糖0.1×0.55 +麦芽糖8×0.35 = 7.7
シルクスイートの甘味度は
ショ糖4.6×1 + 果糖0.2×1 + ブドウ糖0.5×0.55 +麦芽糖10.3×0.35 = 8.7
シルクスイートはベニアズマよりも麦芽糖が多めで甘い、ということになります。
とはいえ、この2品種とも甘味度の中で一番多い(半分以上を占める)のはショ糖成分。
他の資料によると、「ひめあやか」は甘味度のうち麦芽糖成分が半分以上を占めるのだとか。
糖の種類の違いは味にも関係してきそうです。
わらびさんは高島屋で見付けてゲットされたそうで、早速干し芋を作っていらっしゃいました。
高島屋に並ぶようなものなので、品種のいい特徴が最大限に出た一級品だと思います。
私のような素人ファーマーが育てるとどうなるのかは分かりませんが、でも育ててみたいです。
よし、来年は苗を買おう!
■参考情報
(1)シルクスイートについて
交配についてなど。
(2)シルクスイートの甘味度の情報
おそらく種苗会社のポスターを撮影したもの
(3)各種サツマイモの糖含量資料
ひめあやか、高系14号、ベニアズマ、オキコガネ、紅まさり、パープルスイートロード、クイックスイート、関東128号(あいこまち)、関東129号、関東130号について分析してあります。
(安納芋と紅はるかは分析されていません。残念)
2014年、クイックスイート、あいこまち(関東128号)、ひめあやか、等を育ててみました。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0712/mf_labo.html
サツマイモの味は畑というか土次第で、ダメな畑は何をやってもたいしておいしくなりません。
資料(3)でも一番甘いお芋になっていますよね。私もやってみようかな~。
うちの畑はもとは田んぼだったのか、じっとりじめじめです。
甘さはまあまあなのですが、スジっぽさが結構ある気がします。
やはり畑の土のせいでしょうか・・?
話は変わりシルクスイートですが、個人的に流行の安納芋や紅はるかに比べると、甘さは控えめなように思います。しかし、何と言うか、食べ飽きない甘さとでも言うか、二本目に手が出る美味しさにおいては、断然シルクの方が上だと思います。
>生まれながらにスイートポテトが完成してしまっているような感じ。
絶妙な例えですねw
青果物をそのまま焼いただけとは思えない、香りや食感ですよね。
焼き芋は勿論ですが、天ぷらなんかも美味しいですよ!良かったら試してみて下さいね♪
サツマイモはねちねちの土でない方がいいのですね!
土壌改良、したいものです。
収穫したお芋は、柿剥き作業に追われてまだ殆ど食べていません。
寒くなってきたので、暖房がてらオーブンで焼き芋でもしようかな☆
このデパートのものは大変美味しかったですが、我が家産シルクスイートはどんな味か、心配です。
そのまま食べるよりも干し芋に加工することが多いので、加工後の仕上がりをこれから実験してみますね。
しわの豆とつるつるの豆、きっとどちらが美味しいとか、あるでしょうね?同じ味ならば収穫後に混ぜてしまいそうなものですが、きっと区別する必要がそもそもあったのではないかと・・・。
ところで、縄文人は栗の実の、大粒をえりわけて植えていたそうですが、椎の実は選別しなかったのかな。先日椎の実を割りましたが、実が小さい!
(私の)指先でつまめる最小サイズかも。
縄文人がもうちょっと頑張ってくれていたら、と思いました。