採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

サツマイモ「シルクスイート」

2014-01-21 | +野菜

先日わらびさんにお会いした際、美味しいサツマイモを教えて頂きました。

名前は 「シルクスイート」。
 

シルクスイート

群馬県の企業、カネコ種苗のオリジナル品種だそうです。
シルクのように滑らかな舌触りと、甘みの強さが特徴で、冷めてもおいしいサツマイモ、と書いてあります。 

蒸かしたものを頂いてみると、表皮の内側は全て、とっても滑らかな質感です。
スジなんてどこにもありません。

お芋は、中心部がホコホコして周辺がしっとり、という煮え上がりになることもありますが、今回のシルクスイートは、全体が均質な食感です。
しっとりしつつ、かすかにほこほこしているような状態。
そしてとっても甘いです。 

生まれながらにスイートポテトが完成してしまっているような感じ。 

これは美味しい~。



調べてみると、「シルクスイート」は「春こがね」と「紅まさり」を交配して作られたものだそうです。
紅まさりはこのあたりの産直でも時々みかけます。
ころん、として太さが一様な、いい形のお芋が多いように思います。

シルクスイートも、外観よし、揃いよし、貯蔵性よし、という特徴があるそうです。


しかも実際甘みも強いとか。
サツマイモの甘さは、ショ糖スクロース、果糖フルクトース、ブドウ糖グルコース、麦芽糖マルトースから構成されており、これらの含有量の違いで感じる甘さも違ってくるのだそうです。

蒸し芋100g中の糖含量(g)から甘味度という指数が計算されます。
計算方法は次の通り。

甘味度=ショ糖×1 + 果糖×1 +ブドウ糖×0.55 + 麦芽糖×0.35

ベニアズマの甘味度は
ショ糖4.8×1 + 果糖0×1 + ブドウ糖0.1×0.55 +麦芽糖8×0.35 = 7.7

シルクスイートの甘味度は
ショ糖4.6×1 + 果糖0.2×1 + ブドウ糖0.5×0.55 +麦芽糖10.3×0.35 = 8.7 

シルクスイートはベニアズマよりも麦芽糖が多めで甘い、ということになります。
とはいえ、この2品種とも甘味度の中で一番多い(半分以上を占める)のはショ糖成分。
他の資料によると、「ひめあやか」は甘味度のうち麦芽糖成分が半分以上を占めるのだとか。
糖の種類の違いは味にも関係してきそうです。


わらびさんは高島屋で見付けてゲットされたそうで、早速干し芋を作っていらっしゃいました。
高島屋に並ぶようなものなので、品種のいい特徴が最大限に出た一級品だと思います。
私のような素人ファーマーが育てるとどうなるのかは分かりませんが、でも育ててみたいです。

よし、来年は苗を買おう!



■参考情報
(1)シルクスイートについて
交配についてなど。 

(2)シルクスイートの甘味度の情報 
おそらく種苗会社のポスターを撮影したもの 

(3)各種サツマイモの糖含量資料
ひめあやか、高系14号、ベニアズマ、オキコガネ、紅まさり、パープルスイートロード、クイックスイート、関東128号(あいこまち)、関東129号、関東130号について分析してあります。
(安納芋と紅はるかは分析されていません。残念) 
2014年、クイックスイート、あいこまち(関東128号)、ひめあやか、等を育ててみました。 

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6 コメント

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甘いサツマイモ (KOH)
2014-01-23 16:20:06
うちはこれを育てるつもりです。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0712/mf_labo.html

サツマイモの味は畑というか土次第で、ダメな畑は何をやってもたいしておいしくなりません。
返信する
クイックスイート (●KOHさま~Fujika)
2014-01-23 16:43:52
クイックスイート、こちらでもお芋を見かけます。
資料(3)でも一番甘いお芋になっていますよね。私もやってみようかな~。

うちの畑はもとは田んぼだったのか、じっとりじめじめです。
甘さはまあまあなのですが、スジっぽさが結構ある気がします。
やはり畑の土のせいでしょうか・・?
返信する
Unknown (Unknown)
2014-11-12 21:39:13
田んぼには通常、硫化水素の発生を防ぐために、カリ分として塩化カリを使用します。しかし、塩化カリは石灰や苦土を著しく流亡させるため、畑には、こと根菜類においては特に品質低下を招く要因として、通常使用されることはありません。サツマイモにおいては、塩化カリを使うとスジっぽくなる傾向があるようですので、田んぼで作った芋がスジっぽいというのは、一つスジが通った話のように思います。

話は変わりシルクスイートですが、個人的に流行の安納芋や紅はるかに比べると、甘さは控えめなように思います。しかし、何と言うか、食べ飽きない甘さとでも言うか、二本目に手が出る美味しさにおいては、断然シルクの方が上だと思います。

>生まれながらにスイートポテトが完成してしまっているような感じ。

絶妙な例えですねw
青果物をそのまま焼いただけとは思えない、香りや食感ですよね。
焼き芋は勿論ですが、天ぷらなんかも美味しいですよ!良かったら試してみて下さいね♪
返信する
試食はまだ (●Unknownさま~Fujika)
2014-11-18 17:46:11
こんにちは。コメントありがとうございます。
サツマイモはねちねちの土でない方がいいのですね!
土壌改良、したいものです。

収穫したお芋は、柿剥き作業に追われてまだ殆ど食べていません。
寒くなってきたので、暖房がてらオーブンで焼き芋でもしようかな☆
このデパートのものは大変美味しかったですが、我が家産シルクスイートはどんな味か、心配です。
返信する
イモねえちゃん (ふたマニア)
2014-11-25 10:09:54
芋、大好きです~ぅ。「シルクスイート」は「はやとうり」と並んで今年の我が家の「種の大発見」のひとつ。食べた感想は、「生まれつき、芋ようかん」。バター風味をのせてちょいと焼けばスイートポテトかななんて味ですね。でも食べ続けた感想は、味が出来すぎていて飽きる。繊維がないのでヤーコンみたい。芋特有のホクホク感がない。というわけで定番アイテム殿堂入りはボツとなりました。すでにできすぎの鳴門金時や安納芋も同様にボツになっており、ほぼ毎日オーソドックスな「べにあずま」を楽しんでいます。それにしてもメンデルは偉大だけど、豆の味に関して興味はわかなかったのかな?....。
返信する
干すとどうなるか (●ふたマニアさま~Fujika)
2014-11-26 16:47:33
シルクスイート、そう、生まれつき、お菓子になっちゃっていますよね。
そのまま食べるよりも干し芋に加工することが多いので、加工後の仕上がりをこれから実験してみますね。

しわの豆とつるつるの豆、きっとどちらが美味しいとか、あるでしょうね?同じ味ならば収穫後に混ぜてしまいそうなものですが、きっと区別する必要がそもそもあったのではないかと・・・。

ところで、縄文人は栗の実の、大粒をえりわけて植えていたそうですが、椎の実は選別しなかったのかな。先日椎の実を割りましたが、実が小さい! 
(私の)指先でつまめる最小サイズかも。
縄文人がもうちょっと頑張ってくれていたら、と思いました。
返信する

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