熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

つゆくさ

2005年07月20日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   庭に一面に広がって咲くつゆくさ。
   もう一ヶ月前頃から咲き始め、ずっと夏の間咲き続ける。
   午後には枯れてしまうホンの僅かな命であるが、暑い夏に咲く鮮やかなコバルトブルーが実に美しい。
   私の庭で、意識して抜かない草花が、この露草とスミレであり、広がるに任せている。
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文化三昧ミラノ・ロンドン旅・・・5 ブレラ、ファッションの生まれる街

2005年07月20日 | 欧州紀行(文化三昧ミラノ・ロンドン旅)
   メトロのモンテナポレオーネで下りて南東に道を取ると高級ショッピング街で、名だたる高級ファッションのブランド店が軒を連ねる。
   しかし、今回は、北西に道を取ってブレラ絵画館に向かった。
   途中に、ジョルジョ・アルマーニの本社であろうか、静かな佇まいの事務所があった。落書きされて寂れた通りの角の店などに、驚くような斬新な装飾品をディスプレィしている、流石に、ファッションの街である。

   大きな建物を回りこむと、宮殿風の入り口のあるブレラ絵画館の正面に出る。
   正門を入ると、正面にはナポレオンの像があり、一階など奥に入ると芸術学院があり学生が行き来していて、学術文化施設が併設された建物である。
   このブレラ絵画館は、やはりイタリアの宗教絵画が圧倒的に多く、有名なベッリーニの「ピエタ」がある。十字架から降ろされた蒼白のキリストをマリアが抱え込むような悲痛な絵だが、嫌にリアルで胸を打つ。
   マンテーニャーの「死せるキリスト」は、横たわるキリストを足側から全く遠近法なしに描いた特異な絵で、一度観ると忘れられない。
   ロンバルジャ派の絵画を代表するキリストを抱いたマドンナを描いたルイーニの「ローズガーデンのマドンナ」も美しい絵である。

   しかし、私の目的は、ラファエロが20歳の時に描いたと言う「マリアの結婚」、そんなに大きな絵ではないが、定番のキリストを抱くマリア像のように甘さのない劇的な絵である。
   丸いドームのブラマンテ風の建物をバックに、指輪を受けようとする清楚なヴァージン・マリアが美しい。
   確かにラファエロのマドンナ像は美しいが、あのバチカン宮殿の何点かの壮大なラファエロの壁画を観ると、群像を描いた時のラファエロの方が素晴らしいと思う。

   このブレラ絵画館を出て、西に歩くとシックなレストランと並んで、画廊やインテリア装飾品店、家具屋、デザインアトリエ、服飾店等々、美術やファッション関係の店が連なっていて中々面白い。
   角で南折れして更に歩くと同じ様な店が続いている。このあたり、芸術街であろうか、ミラノファッションも案外、このような静かな佇まいの街角の工房で生まれるのであろうか。

   ブレラ越しに見えていた教会を求めて歩いて、ポンタチオ大通りに面したサンタ・マリア教会の正面に出た。
   正面のファサード前の広場に、男子半身像の中に穴を開けて男性の頭部像を埋め込み、その下に女性の上半身トルソを浮彫りにしたブロンズ像が立っていて、嫌に、13世紀に建った教会とマッチしている。
   観光案内には、殆ど触れれていないが、内部のダブルの丸天井や正面の祭壇の彫刻やデザインなど実に精巧で美しい。
   先年発見されたと言うレオナルド派の聖母子とセント・ヨハネのフレスコ画を探したが分からなかった。

   ブレラ通りをドウオモに向かうと、スカラ座横に出る。このあたり、実に芸術を感じさせる雰囲気が味わえて散策が楽しい。
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