熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

文化三昧ミラノ・ロンドン旅・・・9 アリタリア・ストとロンドン・テロ(1)

2005年07月24日 | 欧州紀行(文化三昧ミラノ・ロンドン旅)
   7月7日ロンドン・テロの日である。ロンドンに発つ為に、都心から遠いマルペンサ空港14時40分発のアリタリア航空236便に乗る為に、少し早いが、11時半にホテルを出て空港に向かった。空港までは順調だったが、アリタリアが嫌に混んでいてチェックインが大変であった。
   空港カウンターの一角を独占しており、スムースにやればやれるはずなのに、便名でチェックインを受け付けるわけではないので、長いカウンターの各ラインに思い思いに並ぶ事となるが、国際も国内もゴッチャで兎に角客が多くてラインが長い。
   日本では、極端に言えば、出発1時間前でも十分間に合うが、ここでは3時間前でも危ない。
   下手な係員に当たったり、可笑しなチケットを持った客が前に並ぶと目も当てられない。
   漸く番が回ってきたと思ったら、ストで236便はキャンセルされたので、別なカウンターに並んで便を変更しろと言う。全く表示も案内もないので分からなかったのだが、ここはイタリア、喧嘩しても埒が明かないので、素直に指示に従った。
  
   キャンセル便カウンターに並んだが、ここも、客が混んでいる。私の前の、ブダペストに行くと言うスイス人が怒っているが仕方がない。
   私の番になり、まだ夜までに2便あるので、次の便にすると言う。イタリアにしては上出来だと思ってチケットを見ると、スタンドバイのハンが押されている。
   乗れる可能性はどうかと聞くと、2~30%だと言う。どうしてもその日にロンドンに入りたいので頭にきて、「イタリアで、2~30%と言うのは、不可能だということだ、乗れなかったら後の責任を取るのか」と聞くと、不測の事態なので責任は取らないとチケットに書いてあるとケンモホロロ。
   別のリナーテ空港からロンドン行きが出ているのを知っているので、そちらはどうかと聞くと余裕がある言う。乗れないよりは遥かにましなので、そこで、強引に17時25分発の238便に予約を入れさせた。
   どうしてリナーテへ行くんだ、バスの時刻表はと聞いたら、そんなことは案内所で聞け、と可愛いイタリア嬢が、シラーっと言う。
   この時点で、空港に着いてから2時間近く掛かって、2時を遥かに回ってしまった。

   どうしてリナーテまで行くか、ミラノを迂回して行かねばならず、バスだと1時間以上掛かると言う。
   1万円ほどなのでタクシーでと思ったが、ここはイタリア、バスの方が確実だと思い直してバス停を探した。
   案内カウンターに聞くと4番出口の前と言う。しかし、それらしき場所はなく、乗り慣れているミラノ行き高速バス停に行き聞くが埒が明かない。
   別なバスが停まっている所で、車中の運転手に聞いたら、時刻表をくれてバス停を教えてくれた。
   車から下りると、紳士が近づいてきて「荷物を置いたままで離れてはいけない、盗まれるので。」と注意してくれた。ホンの数メートル離れただけではないかと思ったが、イタリアは全く変わっていなかったのである。
   4番出口の遥か後方、新しくバスが停まっているので分かったが、2時間に1本のリナーテ行きの出発5分前、間一髪で間にあった。
   定位置はあるのだろうが、観光客に分かる様なバス停の体をなしたバス停などなく、全く無秩序にバスが停まっている感じである。

   どうにかリナーテに着いたが、また、チェックインが大仕事。
   今度は、カウンターは沢山あるが、国際線の乗客は、パリへ行くのもエチオピアへ行くのも万博の入場の様に、同じ一列に何重にも列を連ねて並ばなければならない。何故、ここではマルペンサとシステムが違うのか。
   後ろに並んだが、6重ぐらいの折り返しで、1時間では済まない。しかし、誰も文句を言わずに黙々と家畜の様に並んでいる。
   漸くチケットを手に入れたのは、空港についてから随分経ってからで、出発まで殆ど時間がなく、ゲートを入って免税店の傍らで軽食を取るのがやっとであった。
   カウンターのマスターは嫌に優しく、イタリアは食の国であることに納得して、どうにか気持ちが治まった。
    
   十年以上も前、EUに入る前のイタリアを思い出してしまった。
   芸術・文化とその歴史遺産は素晴らしく、私の一番好きな国の一つだが、とにかく、頼りにならないし信用できないし、余程心して対応しないと、観光もビジネスも大変であった。
   このアリタリアの空港での対応だが、もっとシステマチックにならないのか、カスタマーサティスファクション等眼中になく、全く、行き当たりばったりの旧式の経営をしているとしか思えない。

   イタリアの高校生で満杯のアリタリアの機内でホッとしながら、また、来年も、ヴェローナの古代野外劇場とスカラ座にオペラを観に来ようと思った。
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サルスベリの花

2005年07月24日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   庭の一才サルスベリの花が咲き始めた。
   大きくならずに咲くので、殆ど枝を切らないのでコブはない。
   サウジアラビアに行った時、街路樹に夾竹桃が植えられていたが、百日紅も強烈に夏を思い出させる。
   もうすぐ、激しい蝉の鳴き声が重なり、暑さが身を焦がす。
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