昨日のサンデープロジェクトで、田原総一郎氏が、日米関係は現在一番良好だがと言ったら、ウルトラ・ダラーの著者手嶋龍一氏は、言下に、非常に悪い状態だと言った。
私自身は、日本政府が熱心に国連安全保障理事国入りを模索していた時に、アメリカの一見消極的な反対にあって実現出来なかったが、あの時点で、派手な小泉・ブッシュ仲良しパーフォーマンスが実際にはそうでなく、日米の外交関係には隙間風が吹いていることを感じた。
手嶋氏もこの点を明確に述べていた。別な所で手嶋氏は、イラク戦争に反対したドイツを抱き込んだ国連改革案などアメリカが認める訳がないと言って日本外交の稚拙さを指摘しているが、根回しがお家芸の日本である、日米同盟関係が良好に機能しておれば起こりえないことである。
この蹉跌によって、東アジアの代表は中国であること、日米の太平洋同盟が機能していないこと、中国の対日封じ込め外交が戦果を挙げた事を天下に知らしめて日本のイメージを著しく傷つけたと言う。
もう一つ手嶋氏が指摘したのは、ゼーリック米国務副長官が日本の外交官や政治家と会おうとしない、「日本政府を相手とせず」と言う対日強硬策を貫いていると言うことである。
通商代表部の時期には日本との接点は可なりあり、知日派と考えられた事もあった。
しかし、湾岸戦争の体験から、日本と言う国は自らの意思を決めることの出来ないクラゲのような国であり、貴重な時間を割くに値しない、と言っていると言う。
やっと来日した時には、折角再開された米国からの輸入牛肉に危険部位が混入しているのが発覚して、謝罪する破目になったのだが、この恨みもあろうか。
就任後、駐米日本大使と一度しか会っていないとも言うが、何処かの国のトップからも、靖国参拝を止めないと会わないと言われている、失礼極まりない話だと思うが、そんな日本に成り下がってしまったのであろうか。
今、日米関係で問題になっているのは、BSE問題と一連の米軍再編に伴う基地移転問題であろう。
大義名分もない自衛隊のイラク派遣(サンプロで宮澤元首相も派遣する必要がなかったと発言)に執心し、小泉・竹中チームで国益を犠牲(?)にしてまでもアメリカ追随型の自由化経済政策をとれば、アメリカの覚え目出度いのは当然で、文句がないから相手にされない、と言うことであるなら悲しい。
メディアの報道と実際との落差がありすぎるような気がして心配だが、ヨーロッパは縁遠いし、アジアでも孤立して、日米関係も悪化して行けば、日本外交は、悲しいかな、世界から孤立してしまう。
経済力が抜群で、世界から一目置かれていた時には、多少失敗しても世界は日本の方を向いてくれていた。
まだ、日本パッシングより、日本バッシングの方がましな様な気がするが、寂しい話である。
憲法改正が問題になっている。第九条を云々する前に、国際社会におけるあるべき日本の理念とその姿をしっかり確立して、確乎たる自主独立外交に徹しない限り、日本の明日はないと思わなければならない。
(追記)本ブログは、早朝に書いたのだが、本日、午後1時より日経ホールにて、日経・CSIS共催シンポジューム「激動する北東アジアと日米」が開催されて聴講した。
J.ナイ、J.ケリー、K.キャンベル、M.グリーン、A.カンター、R.ブッシュ等錚々たる論者の高度な白熱した論議が展開された。
聴講条件で、ブログに書くことを禁止されているので、内容に触れられないのが残念だが、本ブログの内容も多少かわらざるを得ない。
私自身は、日本政府が熱心に国連安全保障理事国入りを模索していた時に、アメリカの一見消極的な反対にあって実現出来なかったが、あの時点で、派手な小泉・ブッシュ仲良しパーフォーマンスが実際にはそうでなく、日米の外交関係には隙間風が吹いていることを感じた。
手嶋氏もこの点を明確に述べていた。別な所で手嶋氏は、イラク戦争に反対したドイツを抱き込んだ国連改革案などアメリカが認める訳がないと言って日本外交の稚拙さを指摘しているが、根回しがお家芸の日本である、日米同盟関係が良好に機能しておれば起こりえないことである。
この蹉跌によって、東アジアの代表は中国であること、日米の太平洋同盟が機能していないこと、中国の対日封じ込め外交が戦果を挙げた事を天下に知らしめて日本のイメージを著しく傷つけたと言う。
もう一つ手嶋氏が指摘したのは、ゼーリック米国務副長官が日本の外交官や政治家と会おうとしない、「日本政府を相手とせず」と言う対日強硬策を貫いていると言うことである。
通商代表部の時期には日本との接点は可なりあり、知日派と考えられた事もあった。
しかし、湾岸戦争の体験から、日本と言う国は自らの意思を決めることの出来ないクラゲのような国であり、貴重な時間を割くに値しない、と言っていると言う。
やっと来日した時には、折角再開された米国からの輸入牛肉に危険部位が混入しているのが発覚して、謝罪する破目になったのだが、この恨みもあろうか。
就任後、駐米日本大使と一度しか会っていないとも言うが、何処かの国のトップからも、靖国参拝を止めないと会わないと言われている、失礼極まりない話だと思うが、そんな日本に成り下がってしまったのであろうか。
今、日米関係で問題になっているのは、BSE問題と一連の米軍再編に伴う基地移転問題であろう。
大義名分もない自衛隊のイラク派遣(サンプロで宮澤元首相も派遣する必要がなかったと発言)に執心し、小泉・竹中チームで国益を犠牲(?)にしてまでもアメリカ追随型の自由化経済政策をとれば、アメリカの覚え目出度いのは当然で、文句がないから相手にされない、と言うことであるなら悲しい。
メディアの報道と実際との落差がありすぎるような気がして心配だが、ヨーロッパは縁遠いし、アジアでも孤立して、日米関係も悪化して行けば、日本外交は、悲しいかな、世界から孤立してしまう。
経済力が抜群で、世界から一目置かれていた時には、多少失敗しても世界は日本の方を向いてくれていた。
まだ、日本パッシングより、日本バッシングの方がましな様な気がするが、寂しい話である。
憲法改正が問題になっている。第九条を云々する前に、国際社会におけるあるべき日本の理念とその姿をしっかり確立して、確乎たる自主独立外交に徹しない限り、日本の明日はないと思わなければならない。
(追記)本ブログは、早朝に書いたのだが、本日、午後1時より日経ホールにて、日経・CSIS共催シンポジューム「激動する北東アジアと日米」が開催されて聴講した。
J.ナイ、J.ケリー、K.キャンベル、M.グリーン、A.カンター、R.ブッシュ等錚々たる論者の高度な白熱した論議が展開された。
聴講条件で、ブログに書くことを禁止されているので、内容に触れられないのが残念だが、本ブログの内容も多少かわらざるを得ない。