CNNが、世界各地の都市でわざと財布を落とし、拾い主が届けてくれるかどうかを試してみたら――。米誌リーダーズダイジェストがこんな実験で市民の「正直さ」を比較しランキングを発表した。と報じている。
世界の16都市でそれぞれ12個ずつ、公園や歩道、ショッピングセンターの近くなどに財布を落としておき、拾った人がどうするかを見届けた。財布には50ドル分の現金と携帯電話の番号、名刺、クーポンと家族写真を入れた。
計192個の財布のうち、返却されたのは90個。都市別ではフィンランドのヘルシンキがトップで、12個中11個が返ってきた。2位はムンバイの9個、3位にはハンガリー・ブダペストとニューヨークが8個で並んだ。
最下位はポルトガル・リスボンで、1個しか返却されなかった。しかもその1個を拾ったのは地元住民ではなく、オランダからの旅行者だった。と言うのである。
財布を返すかどうかを年齢や性別、外見上の貧富などから予測することは難しく、「どの都市にも正直な人とそうでない人がいる」という結論が出た。と言うことだが、因みに、16都市のランキングは次のとおりである。
16都市のランキングと戻ってきた財布の数
◇
1.フィンランド・ヘルシンキ(11)
2.インド・ムンバイ(9)
3.ハンガリー・ブダペスト(8)
3.米ニューヨーク(8)
5.ロシア・モスクワ(7)
5.オランダ・アムステルダム(7)
7.ドイツ・ベルリン(6)
7.スロベニア・リュブリャナ(6)
9.英ロンドン(5)
9.ポーランド・ワルシャワ(5)
11.ルーマニア・ブカレスト(4)
11.ブラジル・リオデジャネイロ(4)
11.スイス・チューリヒ(4)
14.チェコ・プラハ(3)
15.スペイン・マドリード(2)
16.ポルトガル・リスボン(1)
残念ながら、東京が調査の中に入っていないのだが、滝川クリステル嬢が、ブエノスアイレスの東京オリンピック招致演説で、落とした現金が必ず返って来る安心安全な都市だと言っていたように、ダントツの一位だってであろう。
ところで、非常に恣意的で独断と偏見が強くなって書くべきではないとは思うのだが、私自身の正直な感想を綴ってみたいと思う。
私自身が、一度も行ったことのない都市は、ムンバイ、モスクワ、リュブリャナ、ワルシャワ、ブカレストの5都市で、これらについては、本来、コメントすべきではないかも知れない。
しかし、私が最初に注目したのは、ムンバイの2位で、インドと言う国に対する先入観が強すぎる所為もあってか、最貧層が最も多くて深刻な都市問題を抱えている筈のインドの大都市ムンバイが、これ程の好成績を挙げていると言うのは、意外であった。
ヘルシンキの1位は、良く分かるし、半数以上が返って来たニューヨークやモスクワ、アムステルダムについても、まず、異論はない。
ロンドンには、5年も住んでいたので、5つしか返って来ないと言う現実は、何となく分かるような気がしている。
スイスのチューリッヒが、非常に悪い結果であるのには、一寸、驚いている。
マドリードとリスボンが最低なのは、まず、現在、経済的にも、EUの中で最も困窮を極めている国であり、それに、平時でも、これまで、旅行者にとっても危ない最も注意すべき都市であったことを考えれば、仕方のない結果ではないかと思う。
興味深いのは、東欧の都市の結果が上下に分散していることで、国境を接しているハンガリーのブダペストとチェコのプラハが、何故、これ程、差がつくのかは、私には分からない。
ハンガリーの方が、民主化は早かったが、チェコは、元々、最も工業化が進んでいた民度の高い国であったし、甲乙付けがたい程、東欧では、優等生であり、両都市とも、世界で最も美しい都市として観光客の憧れでもある。
尤も、場所の選び方にも問題があろうし、僅か、12か所で財布を落としての調査であるから、至って信憑性の危うい調査なので、これで、都市の正直度や安全度を測られては、たまったものではないが、面白いと思ったので、コメントして見た。

(追記)口絵写真は、トップのヘルシンキ、最後の写真は、リスボンで、CNNの記事から借用した。
世界の16都市でそれぞれ12個ずつ、公園や歩道、ショッピングセンターの近くなどに財布を落としておき、拾った人がどうするかを見届けた。財布には50ドル分の現金と携帯電話の番号、名刺、クーポンと家族写真を入れた。
計192個の財布のうち、返却されたのは90個。都市別ではフィンランドのヘルシンキがトップで、12個中11個が返ってきた。2位はムンバイの9個、3位にはハンガリー・ブダペストとニューヨークが8個で並んだ。
最下位はポルトガル・リスボンで、1個しか返却されなかった。しかもその1個を拾ったのは地元住民ではなく、オランダからの旅行者だった。と言うのである。
財布を返すかどうかを年齢や性別、外見上の貧富などから予測することは難しく、「どの都市にも正直な人とそうでない人がいる」という結論が出た。と言うことだが、因みに、16都市のランキングは次のとおりである。
16都市のランキングと戻ってきた財布の数
◇
1.フィンランド・ヘルシンキ(11)
2.インド・ムンバイ(9)
3.ハンガリー・ブダペスト(8)
3.米ニューヨーク(8)
5.ロシア・モスクワ(7)
5.オランダ・アムステルダム(7)
7.ドイツ・ベルリン(6)
7.スロベニア・リュブリャナ(6)
9.英ロンドン(5)
9.ポーランド・ワルシャワ(5)
11.ルーマニア・ブカレスト(4)
11.ブラジル・リオデジャネイロ(4)
11.スイス・チューリヒ(4)
14.チェコ・プラハ(3)
15.スペイン・マドリード(2)
16.ポルトガル・リスボン(1)
残念ながら、東京が調査の中に入っていないのだが、滝川クリステル嬢が、ブエノスアイレスの東京オリンピック招致演説で、落とした現金が必ず返って来る安心安全な都市だと言っていたように、ダントツの一位だってであろう。
ところで、非常に恣意的で独断と偏見が強くなって書くべきではないとは思うのだが、私自身の正直な感想を綴ってみたいと思う。
私自身が、一度も行ったことのない都市は、ムンバイ、モスクワ、リュブリャナ、ワルシャワ、ブカレストの5都市で、これらについては、本来、コメントすべきではないかも知れない。
しかし、私が最初に注目したのは、ムンバイの2位で、インドと言う国に対する先入観が強すぎる所為もあってか、最貧層が最も多くて深刻な都市問題を抱えている筈のインドの大都市ムンバイが、これ程の好成績を挙げていると言うのは、意外であった。
ヘルシンキの1位は、良く分かるし、半数以上が返って来たニューヨークやモスクワ、アムステルダムについても、まず、異論はない。
ロンドンには、5年も住んでいたので、5つしか返って来ないと言う現実は、何となく分かるような気がしている。
スイスのチューリッヒが、非常に悪い結果であるのには、一寸、驚いている。
マドリードとリスボンが最低なのは、まず、現在、経済的にも、EUの中で最も困窮を極めている国であり、それに、平時でも、これまで、旅行者にとっても危ない最も注意すべき都市であったことを考えれば、仕方のない結果ではないかと思う。
興味深いのは、東欧の都市の結果が上下に分散していることで、国境を接しているハンガリーのブダペストとチェコのプラハが、何故、これ程、差がつくのかは、私には分からない。
ハンガリーの方が、民主化は早かったが、チェコは、元々、最も工業化が進んでいた民度の高い国であったし、甲乙付けがたい程、東欧では、優等生であり、両都市とも、世界で最も美しい都市として観光客の憧れでもある。
尤も、場所の選び方にも問題があろうし、僅か、12か所で財布を落としての調査であるから、至って信憑性の危うい調査なので、これで、都市の正直度や安全度を測られては、たまったものではないが、面白いと思ったので、コメントして見た。

(追記)口絵写真は、トップのヘルシンキ、最後の写真は、リスボンで、CNNの記事から借用した。