熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

三井住友FG定時株主総会

2014年06月28日 | 経営・ビジネス
   長い間、行っていなかった三井住友FGの株主総会に出かけた。
   みずほは、日産とかち合っていて行けなかったし、この日も、普通なら同じ日の東京三菱UFJに行くところを、久しぶりに、三井住友に行くことにした。
   銀行株は、リーマンショック以前に買って、処分出来ずに持ち続けているので、大変な評価損を抱えているのだが、一向に上向く気配がない。

   前に出た株主総会は、西川善文社長や北山禎介社長であったが、株主との質疑応答は、すべて、社長が対応しており、異様な感じを覚えたのだが、今回も、宮田孝一社長が、全く同じように、すべて取り仕切り、ひな壇の役員で他に壇上に立ったのは、監査役一人だけであった。
   トップの社長が立って、質疑に応答するのであるから、最も信頼に足る素晴らしい対応である筈だが、私には、株主へのオープンで民主的な対応ではなくて、完全にコントロールされ過ぎた総会のように思えて息苦しかった。
   尤も、模範解答については、恐らく、壇上に備え付けられたディスプレィに表示されるので、社長は、それで、対応すれば良いのであろうが、硬軟取り混ぜての株主の質問に対して、すべて精通している筈はないのである。

   株主からの質問で、具体的な苦情などクレイムについては、個別事象なので、答えられないとか、弁護士などを通じて適正に処理していると言った回答をして一蹴していた。
   
   初めて出席したと言う株主が、他の会社のひな壇の役員の前には、役職や氏名が書いてあって良く分かるが、三井住友は名札さえないと苦言を呈していたのだが、発言も何もしなくてただ座っているだけの株主席を見下ろしているダークスーツの男の集団が、異様に感じたのであろう。

   面白かったのは、会社の現況説明や対処すべき課題の説明について、株主が、アセット・マネジメント、アジア・セントリック、ダイバーシティの意味について質問していた。
   社長は、真面に応えていたが、私には、銀行の説明に対する強烈な皮肉の炸裂であり、これ程、高邁な思想(?)を掲げながら意味不明で実質に乏しい文章の羅列に対するアイロニーめいた発言はないと思って聞いていた。

   質疑については、特に、エポック・メイキングなものもなく、社長も模範解答に徹していたので、特記すべきものはないのだが、配当に対する株主の質問に対して、現状の配当性向は25%だが、30%を目指すと言っていたので、期待しておこう。
   いずれにしろ、天下の住友と三井の中核であった筈の銀行が、このような業績に低迷しながら、何時までも苦しみ続けるのも考えられないことで、報告書に掲げられた対処すべき課題の完遂を切に願いたい

   余談だが、開会後に会場に入ったので、後方の席にいて確認は出来なかったが、以前に感じたように、前方の方の席には、社員株主が陣取っているのであろうか、かなり、それなりのシチュエーションで拍手が起こり、昔の懐かしい頃の株主総会を思い出した。
   みずほのように、派手な総会になると、また、別だが、同業としては、それ程悪くないのだから、こんなに息詰まるような管理の行き届き過ぎた総会にするのではなく、もっともっと、株主に笑顔を見せて親しまれる総会を目指したらどうであろうか。
コメント
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